2020月10月31日

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第6節対戦結果レポート

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第6節対戦結果レポート

前節までで全てのチームが1回ずつぶつかり合い、前半戦が終了した『ストリートファイターV チャンピオンエディション』のカプコン公式チームリーグ戦“ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020”。

第5節では、これまで上位と差をつけられていたチームたちが、大将戦での勝利などによってポイントの大量獲得に成功。全体の差が縮まったことで、やや混戦気味となる様相となった。

本記事では、第6節の各マッチにおける試合内容のレポートはもちろんのこと、各チームのメンバー起用やキャラクターBANにおける戦略の狙いなどについても考察。

グランドファイナル進出へ向けてより熾烈な戦いが予想される後半戦。その皮切りとなる第6節を各チームがどんな戦略や思惑で戦い抜いたのか、その様子の全てを振り返っていこう。

INDEX

[目次]


ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2020のルール

・1ラウンド99秒、2ラウンド先取制。2試合先取で勝利。
・各マッチは先鋒・中堅・大将戦を行い、勝利すると先鋒、中堅は1ポイント、大将のみ2ポイントを獲得。
・全10節を終了した時点で総合獲得ポイントの上位3チームがグランドファイナルへ進出。
・各チームは4人で編成され、各マッチごとに出場する選手を選ぶことができる。
・各マッチでは出場選手3名が発表された後、相手チームが使用するキャラクターを1体指定し、そのマッチ内で使用不可能にすることができる(キャラクターBAN)


SECTION6 第6節組み合わせ

第6節のマッチは以下の通り。

モモチスプラッシュ 対 ウメハラゴールド
マゴスカーレット 対 トキドフレイム
ネモオーロラ 対 フードガイア

今節注目したいのは、総獲得ポイントでやや上位と差がついてしまっているモモチスプラッシュとマゴスカーレットの動向。2位~4位のチームが3位争いを行う中、もしここでポイントを大きく伸ばすようなことがあれば、上位争いはさらに激化することが必至であるからそれに期待したいところ。

一方、単独首位となっているネモオーロラは、現在4位のフードガイアと激突。前半戦ではネモオーロラが勝利する形となったが、ここまでチーム戦略の巧みさで戦ってきているフードガイアが、どのような変化で試合に臨むのかこちらも気になる一戦である。


【MATCH1】モモチスプラッシュ 対 ウメハラゴールド

・出場選手

MATCH1は、現在5位のモモチスプラッシュと、前節の勝利によって3位に浮上したウメハラゴールドがマッチアップ。前半戦では引き分けとなった組み合わせだが、現在のポイントレースから考えると、ここは是が非でも大きくポイントを伸ばしたい両チームだ。

出場選手では両チームともに前半戦と同じメンバーを選出。モモチスプラッシュはももち、藤村、ジョニィが、ウメハラゴールドはウメハラ、まちゃぼー、ナウマンが選ばれた。

・BAN対象キャラクター

BAN対象ではモモチスプラッシュはセス、ウメハラゴールドはさくらが選択された。ウメハラゴールドとしてはジョニィのGとももちのセスが検討される中、ももちを大将以外で運用させるためにももちのセスをターゲットに選択。

一方のモモチスプラッシュは、前半戦で想定以上の仕上がりと調子の良さを見せていたナウマンをターゲットに。さくらのイメージが強いナウマンを制限することで、より確実にポイント獲得を狙った形となった。

・先鋒戦:ももち 対 ナウマン

まず先鋒戦は、ももちのコーリンとナウマンのララの対決。ともにメインキャラクターがBAN対象となったセオリー通りのオーダーだ。

ももちは、ここまで5戦2勝。前半戦の振り返りインタビューで本人も語っていたが、セス以外を起用した際にあまり成績が振るっていない。チームのためにもこの試合は踏ん張りどころだろう。

一方のナウマンは、ここまで2戦全勝とピンポイントな起用ながら好調ぶりを見せている。その働きもあって今回のBAN対象に至っているのだから、チームに大きな貢献をしていると言えるだろう。

ここでは、初お披露目となるナウマンのララがどこまで通用するのか。さくらと同様に良い動きでモモチスプラッシュの挽回のチャンスを絶っていくのか。その仕上がり具合がポイントとなった。

ララは近距離型のキャラクターで、一度自分のターンを獲得してからの打撃技と投げの二択による攻めの爆発力が武器。このマッチアップでは、コーリンも打撃技主体であることから、メインの戦場となるのは近距離から中距離の間合い。二択のきっかけを虎視眈々と狙うララに対し、コーリンがどう捌くかが一つのポイントである。

1試合目第1ラウンドは、早い段階でナウマン“ララ”がしゃがみ中キックから攻めのチャンスを獲得することに成功。続けて打撃、投げの順番にララらしい攻めを展開していく。

しかし、ももち“コーリン”は投げをバックステップで回避し、そこから確定反撃を決めてララの攻めを断ち切る。続く展開では、立ち強パンチや“スナイピングキック”といったリーチの長い技を使い、ララの接近を阻みつつ体力を先行。ラウンドを先制した。

やや機先を制されたナウマン“ララ”だったが、第2ラウンドは先ほどよりやや抑えた動きに切り替える。さらに、丁寧な地上戦を主体にももち“コーリン”を画面端に追い詰める。画面端でもすぐには二択をかけず、様子見をすることによって、ももち“コーリン”がコマンド投げを回避しようとした垂直ジャンプを迎撃。すぐさまコマンド投げ“サンセットホイール”を決めてスタンに成功。ラウンドを取り返した。

第3ラウンドでは、ナウマン“ララ”の攻めに対しももち“コーリン”が“EXフロストタッチ”で反撃することに成功、続く起き攻めを通し体力を先行する。しかし、ナウマン“ララ”は体力差を意に介さず冷静に立ち回ると、中盤で再度攻めのターンを獲得。再び“フロストタッチ”で切り返そうとするももち“コーリン”の意図を読み切り、様子を見ることで対応。空振りへの反撃から続けざまに起き攻めを通し、まずは1試合目を先取した。

ややナウマン“ララ”が優勢な状況に対し、2試合目ではももち“コーリン”がペースチェンジ。受け気味な展開では不利と捉え、攻めに回ることで主導権の奪取を狙い、実際にその姿勢が上手く機能。第1ラウンドでは2連続のクラッシュカウンターを皮切りにペースを握ると、続く展開では“スナイピングキック”の相打ちからのコンボという秀逸な判断を見せて勝利。続く第2ラウンドでも、立ち弱キックによる差し返しからコンボを決めると、続いて“起き攻め”を通してスタンを獲得。そのままラウンドを連取し、試合をイーブンに戻した。

両選手が相手キャラクターの受けが弱い部分を狙うことでペースを掴んできた試合は、3試合目に入りももち“コーリン”が先の勢いを活かす形でスタート。第1ラウンドではVトリガーII“アブソリュートゼロ”を2回発動し、堅実な立ち回りで先取した。

そして2ラウンド目、ナウマン“ララ”が、相手に傾きかけた試合の流れを終始一貫した積極的な姿勢で引き寄せる。ももち“コーリン”の置き技を掻い潜って密着状態を作ると、立ち強パンチでクラッシュカウンターを誘発させることに成功。その後の展開は捌かれてしまうものの、距離を取ろうとするももち“コーリン”にしゃがみ中キックを差し込みあっという間にスタン。これぞララという爆発力を見せて最終ラウンドに繋げた。

一進一退を続けた試合の最終ラウンドは、2ラウンド目で掴んだ流れを活かしたナウマン“ララ”が圧倒。VスキルI“ボルティーライン”が、ももち“コーリン”のバックステップに噛み合ってクラッシュカウンターを誘発させると、その後の攻めで通常投げ、立ち強パンチ、“EXサンセットホイール”と、立て続けにガードを崩すことに成功。ラウンド開始から僅か10秒でスタンを獲得する。そこからのコンボでは試合を決められなかったものの、ここで生まれた大きな体力リードは、流石のももち“コーリン”も覆すことはできず、最後は“サンセットホイール”でダウン。サブキャラクターながら持ち前の性能をしっかり引き出したナウマン“ララ”がセットカウント“2-1”で激闘を制した。

・中堅戦:ジョニィ 対 まちゃぼー

ウメハラゴールド先制で始まったMATCH1は、中堅戦でジョニィのかりんとまちゃぼーのネカリがマッチアップ。

ジョニィは戦績で見れば4戦1勝と苦戦気味ながら、その1勝を第5節で上げたことから、その上り調子な勢いに期待したいところ。ここでは、前シーズンまでメインで起用していたかりんを選択。

一方のまちゃぼーは、ここまで4戦3勝と前半戦を支えてきた存在。他メンバーがBAN対象になったことにより、今回も含めた全試合でネカリが起用できているのが好調の一因だろう。

攻防のバランスに秀でているまちゃぼーに対し、ジョニィが持ち味の攻め気をどこまで押し通せるかがポイントとなる一戦となった。

この試合でまちゃぼー“ネカリ”は、Vスキルに“地を這う獣”をセレクト。これは歩きの速さを活かした地上戦を主体とするかりんに対し、牽制しつつ試合の展開を主導するのが狙いだろう。

1試合目第1ラウンドでは、序盤にまちゃぼー“ネカリ”が早速“地を這う獣”を使用して相手の出方をうかがうも、ジョニィ“かりん”は素早い判断の立ち中キックで対応。立て続けに2回この行動を見せたことで、まちゃぼー“ネカリ”に対して準備万端であるという意思表示をした。

序盤のやり取りを制したことでペースを握ったジョニィ“かりん”は、そのまま第1ラウンドを先取すると、続く第2ラウンドも積極果敢に攻撃を仕掛け体力を先行する。対するまちゃぼー“ネカリ”はやや面食らった形となりながらも、VトリガーII“力の迸発(ちからのほうはつ)”によるプレッシャーで巻き返しを狙う。

しかし、ジョニィ“かりん”は、このプレッシャーに臆することなく攻めの姿勢を見せながらも、冷静な立ち回りを展開。途中クリティカルアーツ“魂の献上(たましいのけんじょう)”を絡めたコンボで逆転されてしまうものの、相手の動きに合わせ中段技の“旋風刈り(つむじがり)”で体力を調整すると、次の瞬間には突進技の“大蛇(おろち)”のヒット確認からクリティカルアーツ“神月流 覇道六式 覇者の型(かんづきりゅうはどうろくしきはしゃのかた)”を繋げ再逆転。まちゃぼー“ネカリ”に真っ向から対応する形で試合を先制した。

良い試合展開でペースを握ったジョニィ“かりん”は、第2試合になるとさらに勢いを増し、武器である歩きの速さを活かした地上戦を披露。それに対応しようとするまちゃぼー“ネカリ”に対し要所のしゃがみ強キックでダウンを奪いダメージを積み重ねていく。

苦しい展開となったまちゃぼー“ネカリ”は、中盤にようやく“地を這う獣”をヒットさせることに成功。そこからのコンボで大きく体力を奪うと、そのまま画面端の攻めを継続しジョニィ“かりん”を追い詰めていく。

しかし、ここまで試合の流れを握ってきたジョニィ“かりん”は、この猛攻に対しても焦ることなく強固なガードで対応。流れを取り戻すのに焦ったまちゃぼー“ネカリ”が放った中段技“解放の短刀(かいほうのたんとう)”をガードすると、確定反撃にしゃがみ中キックから“神月流 覇道六式 覇者の型”(かんづきりゅう はどうろくしき はしゃのかた)を絡めた最大火力のコンボで逆転。相手の異名でもある“最適解”を逆に見せつけてラウンドを取得した。

続く2ラウンド目も、ジョニィ“かりん”はそのギアを緩めることなく試合を進めていく。先のラウンドまででまちゃぼー“ネカリ”の意識を下段に誘導すると、その意識により足が止まったところに、今度は大胆な前歩きからの投げでガードを崩すなど、相手の思考の一歩先を行く展開を作る。

試合はそのまま一方的な形で進み、最後はまちゃぼー“ネカリ”が割り込みで放った渾身の“猛る灯火(たけるともしび)”をも捌いたジョニィ“かりん”が反撃を決めて決着。チームが苦戦する中、セットカウント“2-0”かつ1ラウンドも落とさないという、圧倒的な内容でジョニィ“かりん”が勝利した。

・大将戦:藤村 対 ウメハラ

ジョニィが快勝したことでイーブンになったMATCHの行く末は、藤村の春麗とウメハラのガイルによる大将戦に委ねられた。

藤村はここまで今一つ調子が上がらず、5戦1勝と低調。しかし、ここは初戦で勝利したジョニィの作ったいい流れに乗りたいところ。それに対するウメハラは5戦2勝と同じく厳しい状況ながら、その内4戦はBAN選択によりメインのガイルが封じられたことも一因。後半戦ではガイルを起用できる機会が増えるため、ここからの活躍が期待されている。

しかし、ガイルが活躍するであろうことは、相手チームも当然予想済み。この試合では藤村がウメハラに対してどのような準備をしてきたのかが注目されることとなった。

この組み合わせでは、ガイル側が飛び道具“ソニックブーム”を主体とした立ち回りを展開したいのに対し、それを春麗側が上手く捌きつつ、歩きの速さを活かせるかどうかがポイント。春麗のしゃがみ中パンチは姿勢が低く、多くの飛び道具を潜り抜けながら攻撃できるため、これを機能させることでガイル主導の流れを作らせないのが狙いの一つだ。

1試合目第1ラウンドは、そんなお互いの意図が見え隠れする緻密な地上戦からスタート。お互いが相手にペースを渡さないよう慎重に立ち回った試合は、要所で不意を突いた投げが炸裂するも、続く起き攻めが通らず決定打が無いまま進む。

ウメハラ“ガイル”がわずかに体力リードで迎えた試合は、残りカウント一桁となった段階で藤村“春麗”がタイムアップを見据えた勝利に作戦をシフト。それまで溜め込んでいたEXゲージを消費し、立て続けにEX必殺技に使うことでウメハラ“ガイル”の体力を削っていく。ウメハラ“ガイル”も負けじと“EXソニックブーム”で削りに出るものの、試合はそのままタイムアップ。ほぼ五分に見えた体力は、藤村“春麗”がわずかに勝り、まず第1ラウンドを制した。

いきなりギリギリの展開を制したことにより、藤村“春麗”に流れが傾くかと思われたが、続く展開ではウメハラ“ガイル”が試合を主導する。藤村“春麗”のしゃがみ中パンチを機能させづらい距離を維持しながら立ち回り、地上からの接近にはリーチの長い立ち強キック、前ジャンプに対しては空中投げ“フライングメイヤー”で迎撃と、ガイルのお手本ともいえる動きで藤村“春麗”の攻めに対応。そのままウメハラ“ガイル”が第2、第3ラウンドを取り1試合目を制した。

最初のタイムアップ負けを意に介さず試合をもぎ取ったウメハラ“ガイル”は、2試合目でさらにペースを早め畳みかけていく。藤村“春麗”は、相手の的確な迎撃により攻めあぐねてしまい、それが思考の遅れとなって次々と放たれる“ソニックブーム”に、本来対策となるはずのしゃがみ中パンチが間に合わず連続で被弾してしまう。

気づけばウメハラ“ガイル”が理想的な試合展開が出来上がり1ラウンド目を制すと、続くラウンドもペースを維持。藤村“春麗”もどうにかしてペースを取り返そうとするも、そのきっかけとなる動きを読まれ、逆にクリティカルアーツ“ソニックハリケーン”で大きく体力を奪われてしまう。

最後は逆転手の頼みの綱であるVトリガーII“気功掌(きこうしょう)”もしっかり捌いたウメハラ“ガイル”が、相手の接近を阻むしゃがみ弱パンチを決めてバトルカウント“2-0”でフィニッシュ。圧巻の内容で勝利した。

・総評

結果的には、先鋒戦と大将戦を勝利したウメハラゴールドが3ポイント獲得と前節から続く好調な流れを維持する形となった。

モモチスプラッシュもジョニィが中堅戦を良い形で制したものの、勢いの波に乗り切れず失速。この時点で合計7ポイントと非常に苦しい展開になってしまった。

試合内容では、ウメハラのガイルが流石と言える練度の高さが見られた一方、ナウマンのララも良い仕上がりで勝利し、個人成績3戦全勝と素晴らしい貢献をしている。このMATCHでは、まちゃぼーがやや調子を落としたかのような内容になってしまったが、周りのメンバーの活躍でフォローできていることから、チーム全体としては今後ますます勢いに乗っていくのではないだろうか。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 ももち
(コーリン)
1-2 ナウマン
(ララ)
中堅戦 ジョニィ
(かりん)
2-0 まちゃぼー
(ネカリ)
大将戦 藤村
(春麗)
0-2 ウメハラ
(ガイル)
獲得ポイント 1 3

【MATCH2】マゴスカーレット 対 トキドフレイム

・出場選手

MATCH2は現在6位ながら前節で勝利したことにより勢いを増してきているマゴスカーレットと、堅調にポイントを稼ぎ2位を維持しているトキドフレイムの1戦。

出場選手は両チームとも前半戦から変化。マゴスカーレットはMOVをサポートに変更し、マゴ、もけ、水派を選出。一方のトキドフレイムは、ときど、板橋ザンギエフ、りゅうせいを選出し、ストーム久保をサポートに変更した。

前半戦ではトキドフレイムが勝利した組み合わせだが、お互いに変更を加えた選手が後半戦でどういった影響を与えるかがポイントとなった。

・BAN対象キャラクター

BAN対象の選択では、マゴスカーレットがコーリン、トキドフレイムが豪鬼を封じられた。どちらも順当な選択ながら、前半戦でユリアンをBAN選択したことで、今節ときどをターゲットとすることが出来たマゴスカーレットがやや有利か。

マゴスカーレットは、ここから全てのMATCHで勝利することが上位抜けへの条件。厳しい状況ながら、まずここまでの読み合いは十分といえる結果だろう。

・先鋒戦:もけ 対 りゅうせい

注目の先鋒戦は、もけのラシードとりゅうせいのユリアンが対決。上位抜けを目指し、まず1ポイントを確実に取りたいマゴスカーレットに対し、この先鋒戦で早速その望みを断ちたいトキドフレイム。互いの狙いが交錯した結果、互いのポイントゲッターが先鋒戦でぶつかるという厚い展開となった。

もけは現在5戦2勝と負け越しながら、第5節では大将戦でももちのコーリンを倒すなど、チームの推進力的な存在。ここで勝利することでその勢いをさらに強めることができるか。

一方のりゅうせいは、ここまで5戦3勝と好調。前半戦ではBAN選択がユリアンに集中しつつも、サブキャラクターのセスで2勝を上げるなど、ポイントゲッターとしてしっかり役割を果たしている。後半戦になりユリアンが使えるようになることで、さらなる活躍が期待されるところだ。

試合開始前に、解説からジリジリとした展開になるのではと予想された試合は、実際にその通りの静かな立ち上がりから始まる。りゅうせい“ユリアン”は、飛び道具“メタリックスフィア”を軸に試合を動かしたいものの、もけ“ラシード”のVスキルI“アサルト・ネイル”で“メタリックスフィア”が潜られることを警戒した立ち回り。それに対し、もけ“ラシード”は“アサルト・ネイル”のプレッシャーを活用しながら、立ち強パンチやしゃがみ強パンチといったリーチの長い技を丁寧に当てていく。

そんな第1ラウンドが動いたのは中盤。りゅうせい“ユリアン”の“クォーラルパンチ”に対し、もけ“ラシード”がしゃがみ強パンチによる差し返しからコンボを決めてダメージレースを先行。続く展開では、りゅうせい“ユリアン”もVトリガーI“エイジスリフレクター”で逆転を狙うが、もけ“ラシード”はこれまでの試合でも見せてきた冷静かつ我慢強い守りで、これを捌ききりそのままラウンドを先取した。

もけ“ラシード”はこれでギアが上がったか、続くラウンドではすぐさま攻勢にペースチェンジ。しゃがみ中キックの“差し込み”からダウンを奪うと、続けざまに“起き攻め”を通して体力を先行。劣勢となったりゅうせい“ユリアン”が攻め返そうとする動き出しを的確に迎撃し、反撃のきっかけを作らせないままK.O。コンディションの良さを感じさせる形で1試合目を制した。

セットカウントを先行したことで優位になったもけ“ラシード”は、引き続き軽快な動きで先手を取りに行く。それに対して、りゅうせい“ユリアン”は受ける形から巻き返しを狙い、1試合目では効果的に使えなかったEXゲージを“EXチャリオットタックル”に活用し、中距離でプレッシャーをかけることに成功。そして、相手の動きがやや固まったと見るや、即座に前ダッシュからの崩しを決めるという鋭い攻めを展開してラウンドを奪取した。

これでややペースを取り戻したりゅうせい“ユリアン”は、第2ラウンドでも“EXワールウィンド・ショット”への割り込みや、前ジャンプに対し前ダッシュで潜ってからのしゃがみ強パンチなど要所で好プレーを見せ徐々に流れを引き寄せていく。

しかし、一方のもけ“ラシード”はやや相手に傾きかけた状況に対し、読み合いの思考では遅れを取ることなく、再度の我慢強さを発揮。一度は画面端に追い詰められたものの、冷静なガードで相手にリズムを作らせ、相手が好機とみて前のめりになったところに前ジャンプを合わせることで画面端を奪取することに成功した。

位置が入れ替わったことで一転、画面端に追い詰めたもけ“ラシード”は攻め急ぐことなく状況を維持。りゅうせい“ユリアン”が前に出ようとするところに技を合わせることで体力を奪っていき、終盤ではりゅうせい“ユリアン”が逆転の一手で使用した“エイジスリフレクター”にも冷静に対処。最後はVトリガーII“アーシファ”の発動から華麗にコンボを決めてフィニッシュ。バトルカウント“2-0”と攻めが強力なユリアンに対し、そのきっかけを作らせない素晴らしい対応力を見せて快勝した。

・中堅戦:水派 対 ときど

続く中堅戦では、マゴスカーレットは水派の是空を選択。対するトキドフレイムはリーダーであるときどのユリアンが起用され、ここでメインキャラクターがBAN対象となった同士のマッチアップとなった。

水派は、前半戦で4回出場しそのうち2回がBAN対象として狙われてしまい苦戦状態。いまだ勝利を挙げられていないものの、上位抜けへの予断が許されないチームの現状を鑑み、ぜひともここで奮起したいところ。

対するときどは、前半戦全てに出場して5戦4勝と名実ともにチームを牽引。前半戦ではユリアンにBAN対象が集まったこともあり、後半戦は豪鬼が狙われる可能性が濃厚な中、それに屈することなく、どこまで成績を伸ばせるかがポイントとなっている。

マゴスカーレットとしては強敵と相対する中、先鋒のもけが作った良いリズムを上手く活かして大将戦に繋げられるかどうかという期待がかかる試合となった。

試合は開始直後から水派“是空”が若モードに切り替え、歩きの早さと火力の高さを活かす構えに。第1ラウンド序盤はときど“ユリアン”が肉弾戦で先手を取るも、水派“是空”はしゃがみ中パンチの割り込みからコンボを決め、すぐさまVトリガーI“武神流 神撃功(ぶしんりゅう しんげきこう)”を発動。続く展開では、出始めに無敵時間のある“韋駄天(いだてん)”を上手く使って体力を奪うと、そのまま画面端でときど“ユリアン”をスタン。是空の持ち味を活かしたまとわりつきでラウンドを先制する。

水派“是空”は良い形のスタートを決めると、続く第2ラウンドもその攻勢を維持しつつ、バランスのいい押し引きで試合を主導していく。ときど“ユリアン”のリーチの外側から立ち強パンチ始動のコンボを決めると、打撃と投げを上手く使い分け、一気に体力を奪いつつ画面端へ追い詰める。

画面端で水派“是空”は攻め急ぐことなく、ときど“ユリアン”の“EXデンジャラスヘッドバット”による割り込みを警戒し有利な状況を維持。これに対しときど“ユリアン”は、終盤でVトリガーI“エイジスリフレクター”によるコンボからセットプレイに持ち込むも、水派“是空”はこれを冷静に対処。続くクリティカルアーツ“ドミナントクラッシュ”による割り込みもしっかりガードし反撃。理想的な形で1試合目を先取した。

先鋒戦の流れを引き継ぐ良い状態で2試合目を迎えると、水派“是空”はそのまま試合を主導。ときど“ユリアン”に良い形を作らせず、先のラウンドと同じように“エイジスリフレクター”を捌きつつリスクを抑えた動きで試合を進めていく。

攻めあぐねる形になってしまったときど“ユリアン”はこの状況に対し、第1ラウンド残り10秒の段階で再度強引に“ドミナントクラッシュ”で逆転を狙う。この瞬間水派“是空”は何も行動を起こしていなかったため、先ほどと同様ガードからの反撃が定石であったが、ここでクリティカルアーツ“抜山蓋世(ばつざんがいせい)”による割り込みを選択。しかし、この技のぶつかり合いは、無敵時間の差でときど“ユリアン”が打ち勝つ形に。水派“是空”は、ラウンド取得確定の場面を逃す痛恨のミスを犯してしまう。

これに対し水派“是空”は、より積極的な攻めにシフトすることで挽回を狙っていく。しかし、その姿勢は第2ラウンドこそ功を奏する結果となったものの、第3ラウンドではときど“ユリアン”の“EXデンジャラスヘッドバット”による割り込みや、“置き技”の立ち強パンチに被弾。ときど“ユリアン”は、相手が挽回のために前のめりになったところをしっかりと狙い撃つことで、それまでの流れを覆すことに成功。2試合目を取り返した。

やや混戦となりつつある状況の中、3試合目は今までの流れを絶やさないよう攻め切ろうとする水派“是空”に対し、ときど“ユリアン”が1試合目とは逆に相手の心理を読み取った動きで押し引きを展開。不意な前ジャンプから攻め込んだと思えば、続く展開では的確な対空や置き技で対応し、さらには投げの空振りを誘うなど読み合いを連続で制して読み合いを圧倒していく。

水派“是空”はこの苦境の中、徐々に冷静さを取り戻し応戦。第2ラウンド終盤には、ジャンプ中キックによる対空から前ダッシュで裏に回り、貴重なコンボチャンスを獲得するも、なんとここでも“EX武神掌(ぶしんしょう)”からの追撃をミスしてしまう。ときど“ユリアン”はこのミスに対し、今度は挽回させる間も与えず、最後は“エイジスリフレクター”を使ってK.O。バトルカウント“2-1”と一時は劣勢に立たされながらも、一つのきっかけから流れを引き寄せる力強さを発揮することで中堅戦を制した。

・大将戦:マゴ 対 板橋ザンギエフ

マゴスカーレットとしては悔しい展開となったMATCH2は、大将戦でマゴのキャミィと板橋ザンギエフのアビゲイルが激突。

マゴは前半戦では不調気味だったものの、第5節では藤村の春麗を相手に待望の1勝を獲得。その時はかりんを起用していたものの、今回はキャラクターの相性を考慮しキャミィを起用した。

第1節でザンギエフを使用して以降、アビゲイルを使用している板橋ザンギエフは、オーダーの駆け引きのアクセントとして機能し、ここまで4戦2勝とチームを下支えしてきている。

まさに巨大な壁といえる板橋ザンギエフに対し、ここを制することでなんとかこの先に望みを残したいマゴが立ち向かうという図式の戦いになった。

キャミィとアビゲイルのマッチアップは、立ち回りではリーチが長く体力の多いアビゲイルに分がありながらも、キャミィがそれを上手く掻い潜り“起き攻め”のチャンスを作ることができれば、一気に勝負を決めることができる組み合わせ。

1試合目、まずは板橋ザンギエフ“アビゲイル”が初手の読み合いでいきなりコマンド投げ“アビゲイルスマッシュ”を決めて体力を先行すると、そこからは立ち弱パンチやしゃがみ弱パンチでマゴ“キャミィ”の動きの出かかりを潰していくという、お手本通りの展開に。マゴ“キャミィ”は徐々に体力を減らしながらもダウンを奪い、VトリガーI“デルタドライブ”を発動。一気に攻勢に持ち込もうとするも、板橋ザンギエフ“アビゲイル”のVリバーサル“オンタリオドロップ”により切り返されてしまう。

板橋ザンギエフ“アビゲイル”は、この小技の積み重ねとVリバーサルでの仕切り直しという地道ながらも、効果的な立ち回りで第1ラウンドを先取。第2ラウンドでは序盤にキャミィの打撃技に対し、VスキルI“ハンガビー”を合わせるという大きな読み合いを制し、再び体力を先行。中盤にはマゴ“キャミィ”の攻めに崩されてしまうものの、体力が多いアビゲイルにとってはそれが大きな被害にはならず。逆転を許さないまま試合を優位に進め、まずは危なげない形で1試合目を制した。

2試合目も展開は板橋ザンギエフ“アビゲイル”主導の形が続く。マゴ“キャミィ”は、空中からの“EXキャノンスパイク”などを駆使して攻めのきっかけを作ること自体には成功するものの、続く攻めの読み合いに勝つことができず、勝利への糸口を見失ってしまう。

そんな中でも果敢に攻めることで、板橋ザンギエフ”アビゲイル”の動揺を誘おうとするが、ここまで出来上がった流れでは相手の余裕を崩すことは難しく、逆に対空からクリティカルアーツ“アビゲイラー”を決められラウンドを落としてしまう。

板橋ザンギエフ“アビゲイル”は、第2ラウンドでもジャンプ強パンチからのリターンの高い対空コンボやVスキルI“ハンガビー”からの“EXアビゲイルパンチ”でマゴ“キャミィ”を圧倒。終始ペースを握ったまま試合を進め、最後はきっちりしゃがみ弱パンチをヒットさせてK.O。バトルカウント“2-0”と完璧な内容で大将戦を制した。

・総評

先鋒戦では、もけのラシードが圧倒的な内容で勝利し良い雰囲気を作り出すも、続く中堅戦と大将戦ではそれに続くことができず、結果はトキドフレイムが3ポイント獲得で勝利となった。

試合内容ではMATCH1と打って変わり、板橋ザンギエフやときどの硬い立ち回トキドフレイムはりゅうせいが敗れてしまったものの、ときどがサブキャラクターで善戦したのに加え、板橋ザンギエフが抜群の安定感は他メンバーにとって安心できる好材料だ。

対して、マゴスカーレットとしてはこの時点で5ポイントと自力での上位抜けがほぼ絶望的な状態。その中でも唯一もけが奮戦していることもあり、他メンバーの援護が待ち遠しいところである。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 もけ
(ラシード)
2-0 りゅうせい
(ユリアン)
中堅戦 水派
(是空)
1-2 ときど
(ユリアン)
大将戦 マゴ
(キャミィ)
0-2 板橋ザンギエフ
(アビゲイル)
獲得ポイント 1 3

【MATCH3】ネモオーロラ 対 フードガイア

・出場選手

第6節MATCH3は、首位独走中のネモオーロラと4位ながら上位争いに加わっているフードガイアが対決。出場選手は両チームとも前半戦と同じメンバーを選出した。

事前の意気込みでは、ふ~どが“4-0”のストレート狙いを示唆。もしそれが実現すると、上位4チームすべてがポイントで並ぶため、ポイントレースがさらに熾烈を極めるであろうというのが、その発言の意図である。さらには、このネモオーロラ戦に秘策を用意してきたということから、その内容には全てのチームが注目することとなった。

・BAN対象キャラクター

BAN対象の選択ではネモオーロラはユリアンが、フードガイアはレインボー・ミカが選ばれた。

このBAN対象の選択は、お互いにやや意外といった様子。ネモオーロラとしては前半戦でラシードがBAN対象となっており、今回はセスが選択されると予想されていたようだ。対するフードガイアとしても、前半戦でベガをBAN対象に選ばれており、今回は他チームの選択と同様にポイズンかと思いきや……といったところである。

この辺りの読み合いの外し合いは前半戦でも見られた光景であり、特にチーム戦略に重きを置いた両チームの特色が現れた形となった。

・先鋒戦:sako 対 ふ~ど

先鋒戦はsakoのセスとふ~どのバーディーが激突。ネモオーロラがセオリーから外してsakoを先鋒に起用したのに対し、フードガイアはセオリー通りにふ~どを先鋒に置いた。

しかし、ふ~どが事前に宣言していた秘策とは、このバーディー起用のこと。今期SFLではバーディーを起用する選手が他におらず、ふ~どもここまで温存していたため相手の対策不足を狙った作戦の模様。

それぞれの成績ではsakoが4戦2勝、ふ~どが5戦3勝とどちらも上々といったところ。
ベテラン同士ということで、お互いのスタイルを熟知している中、見事オーダーの読み合いを制して秘策を披露したふ~どに対し、sakoがそれを打ち破る解答を用意しているかどうかが注目される一戦となった。

両キャラクターはそれぞれVシステムの選択肢の幅が広いのが特徴の一つ。この試合では、sako“セス”はVスキルに“丹田エンジン”、Vトリガーに“丹田イグニッション”を選択し、ふ~ど“バーディー”はVスキルに“ブレイクタイム”、Vトリガーに“エンジョイタイム”を選択した。

1試合目、序盤はまずsako“セス”が中距離からVスキルIの派生技“丹田インストール”を使い、バーディーの突進技“ブルヘッド”をコピーすることに成功。これをすぐさまコンボに組み込むと、続く“起き攻め”では投げを連続し通し、体力を大幅に先行。続く展開では、ふ~ど“バーディー”の“エンジョイタイム”をVリバーサル“カラミティシャッター”で対処し、幸先の良い形でラウンドを先取する。

しかし、第2ラウンドからはふ~ど“バーディー”が用意してきた対策を展開。“EXブルヘッド”でダウンを奪って有利な時間を作ると、ここで“ドリンクタイム”を使って飛び道具である空き缶を転がしていく。それがガードされると、今後はすぐさま“バナナタイム”を使ってセスの接近を妨害。これがふ~ど“バーディー”がsako“セス”に対して用意してきた対策の一つであり、Vスキルの多用でVゲージを溜めつつ、相手に攻めさせる展開を作るというのが狙いだ。

ふ~ど“バーディー”はこの対策で体力を先行すると、中盤にやや体力を残した状態で“エンジョイタイム”を発動することに成功。上手く作戦がハマり、第2ラウンドを取り返す。

第3ラウンドでは、戦略面で優位に立ったふ~ど“バーディー”がその状況を活かして攻勢に。sako“セス”がこの展開を予期していなかったとみるや、その困惑した思考を狙い撃ちして展開の早い仕掛けで体力を奪っていく。sako“セス”も負けじと“EXマッドクレイドル”の割り込みで応戦するも、ふ~ど“バーディー”はそれを意に介さず不意な接近からコマンド投げ“キリングヘッド”を連続で決めてラウンドを連取。まずは、ふ~ど“バーディー”が作戦勝ちといった流れで1試合目を先制した。

sakoはこの状況に対してキャラクターを変更するという判断もあったが、セスを続投。ただ、Vトリガーは“丹田マニューバ”に変更した。これは中距離での選択を増やしてふ~ど“バーディー”のVスキルを抑制しようとしたようである。

しかし、2試合目も主導権はふ~ど“バーディー”が握った状態でスタート。後ろに下がることでVスキルの使用を匂わせ、それを咎めようと前進してきたところを逆に迎撃するという、理想的な展開を作っていく。対するsako“セス”は中距離からの“丹田エンジン”や“丹田マニューバ”を仕掛けるも、それらも対策してきたふ~ど“バーディー”には効果が薄く厳しい状況が続いてしまう。

第1ラウンドをふ~ど“バーディー”が先取すると、続くラウンドでは徐々にふ~ど“バーディー”の動きに慣れてきたsako“セス”が流れを取り戻す。序盤に“丹田インストール”を決めると、そのままダメージを積み重ねてダメージレースを先行。中盤にはふ~ど“バーディー”に”エンジョイタイム”の発動を許してしまうものの、そこからの“ブルヘッド”にクリティカルアーツ“丹田ディストーション”の確定反撃を決めてラウンドを取り返した。

しかし、ふ~ど“バーディー”としてはここでEXゲージを使わせたことで第3ラウンドをEXゲージ有利な状況でスタート。今までと同様に“EXブルヘッド”と“ドリンクタイム”を使って体力を先行すると、中盤にsako“セス”の“丹田マニューバ”からのセットプレイを上手く躱し、逆に“エンジョイタイム”を発動。そのプレッシャーを盾に攻め手を失ったsako“セス”を徐々に追い詰めていくと、最後はコマンド投げ“EXキリングヘッド”を決めてフィニッシュ。バトルカウントは“2-0”。ふ~ど“バーディー”が戦略面で差をつけるという知略で勝利した。

・中堅戦:ネモ 対 どぐら

フードガイア好発進で続く中堅戦は、ネモのギルとどぐらのベガという組み合わせ。ネモがサブキャラクターを使用するのに対し、どぐらはメインで戦えるというやや有利な状況だ。 前半戦の戦績はネモが4戦3勝に対し、どぐらは5戦3勝とほぼ五分といった状態。

ここまでチーム戦略で常に優位を取ってきたネモオーロラとしては、初めてともいえる劣勢の状況。これに対してリーダーのネモがサブキャラクターを使いながらも、試合内容で相手の意図を崩せるかどうかがポイントの試合となった。

ギルとベガという組み合わせでは、本来飛び道具を主体に試合を作りたいギルに対し、ベガのVスキルI“サイコリジェクト”の飛び道具吸収があることで、その思惑が阻まれる形になる。

そのためか試合は序盤からやや静かな立ち上がりでスタート。ネモ“ギル”は、“パイロキネシス”や“クリオキネシス”をやや抑え気味に立ち回り、ベガはそれに付き合いながら要所で技を差し込んでいく。

第1ラウンドは中盤に“起き攻め”を仕掛けられたネモ“ギル”が、後ろ投げでうまく位置を入れ替えることに成功。そこからVトリガーI“プライマルファイア”を発動してコンボを決めると、続く起き攻めも通してギルの持ち味であるVトリガー中の火力を発揮。ラウンドを先取する。

続く第2ラウンドは、一転どぐら“ベガ”が得意の形で試合展開をリード。“サイコリジェクト”のプレッシャーを盾に地上戦を優位に進めると、ネモ“ギル”の飛び道具“ヴォルカニックストーム”に対して飛び道具無敵がある“EXヘッドプレス”を使って迎撃。第1ラウンドとは逆に、ベガらしさを活かした形でラウンドを取り返す。

お互いのキャラクターの持ち味が出る中、第3ラウンドではそれがぶつかり合う接戦に。先にネモ“ギル”が“プライマルファイア”の発動から体力を奪う。しかし、どぐら“ベガ”はそれを受けきって体力をリードされながらも、画面端に追い詰めることに成功。続いてVトリガーII“サイコナイトメア”を発動させると、ネモ“ギル”の動き出しに“サイコクラッシャーアタック”をヒットさせてお互いの体力僅かというところまで迫る。続く展開で起き攻めを仕掛けるどぐら“ベガ”だが、ここで技の重ねが若干遅れてしまったか、ネモ“ギル”渾身のしゃがみ弱パンチによる割込みを許してしまいK.O。まずはネモ“ギル”が試合を先取する。

接戦を制したことで余裕が出たネモ“ギル”は、“サイコリジェクト”を狙う守り気味のどぐら“ベガ”に対し、前ダッシュや前ジャンプからの鋭い攻めで相手の守りを揺さぶっていく。

これらの対処に追われたどぐら“ベガ”は、的確な迎撃ができず防戦一方に。途中そのペースを変えるために前ジャンプから攻め込もうとするものの、試合を主導するネモ“ギル”の的確な対空により逆に痛手を負ってしまう。

ネモ“ギル”がペースを維持して第1ラウンドを先取すると、第2ラウンドも的を絞らせない動きで相手を翻弄。どぐら“ベガ”は、“EXダブルニープレス”や“EXサイコブラスト”などを駆使するも、いずれも流れを取り戻すには至らず劣勢に。最後には相手の的確な対空判断を揺さぶるための“デビルリバース”をも読まれてしまい、対空のしゃがみ強パンチからクリティカルアーツ“セラフィックウイング”までのコンボを決められノックアウト。バトルカウント“2-0”と、サブキャラクターながら練度の高い動きで相手を圧倒したネモ“ギル”が中堅戦を制した。

・大将戦:ガチくん 対 ぷげら

第6節最後の対決はガチくんのラシードとぷげらのポイズンが激突。両者はストリートファイターIVシリーズの時から切磋琢磨してきた間柄であり、その二人が大舞台で大将として競い合うという熱い展開だ。

ガチくんはここまで4戦3勝と好成績。唯一敗れた第5節も接戦に持ち込んでおり今期SFLではかなりの仕上がりの良さを見せている。

それに対するぷげらは、前半戦ではポイズンがBAN対象となることが多く、サブキャラクターのセスを使いつつの4戦2勝。こちらも上々の成績と練度の高さでフードガイアのチーム戦略の一端を担っている。

先鋒戦ではフードガイアが出し抜いたのに対し、中堅戦ではそれを真っ向からの実力で覆したネモオーロラ。そのMATCHの最後はメインキャラクター同士による純粋な実力勝負に持ち込まれた。

1試合目は、序盤からガチくん“ラシード”が前ジャンプで仕掛ける展開に。これはポイズン側が対空に通常技で対応しなければいけないのに対し、ラシードは空中からの豊富な選択肢があり、その対応を難しくするのが狙い。

この最初の前ジャンプは早速効果的に機能し、ぷげら“ポイズン”の手前に落ちる軌道ながら、対空技を釣り出すことに成功。対空技の空振りにコンボを決めると、続く攻めで画面端まで追い込んでいく。

追い込まれたぷげら“ポイズン”は、しゃがみ中キックからVトリガーI“ポイズンカクテル”を発動するも、ガチくん“ラシード”は丁寧な立ち回りでこれを機能させず画面端を維持。ぷげら“ポイズン”がラインを押し戻そうとする動きを咎める形で、そのままラウンドを先取した。

良い形でスタートしたガチくん“ラシード”は、第2ラウンドで今度は前ジャンプからの“空中イーグル・スパイク”を使うことで、ぷげら“ポイズン”の対空に対してタイミングをずらしつつヒットさせる。そこからは第1ラウンドと同様ぷげら“ポイズン”を画面端に追い詰め、しゃがみ強パンチの牽制と前ダッシュからの投げを使い分けてそのままスタン。ラシードの勝ちパターンともいえる展開を2連続で作り上げ、あっという間に1試合目を先取した。

ぷげらはここまで一方的な展開になったのが想定外だったか、キャラクターをポイズンからセスに変更。第1節ではもけ“ラシード”に対してセスを起用したことから、こちらの方がガチくん“ラシード”に通用すると考えたのだろう。

マッチアップが変わったことで仕切り直しとなった第2試合だが、ペースはセットカウントの優位もあり、ガチくん“ラシード”が握る形に。ガチくん“ラシード”は、やや守り気味の立ち回りに切り替えると、要所の読み合いで優位に立ちVトリガーI“イウサール”から体力を奪うことに成功。ぷげら“セス”もVトリガーI“丹田イグニッション”を発動し、徐々にリードを縮めていくもあと一歩及ばず、ガチくん“ラシード”がラウンドを取得しリーチへ。

しかし、ぷげら“セス”はポイズンに比べて格段に動けるようになったことで、第2ラウンドからペースを取り返し始める。序盤は画面端に追い詰められてしまうものの、前ジャンプから位置の入れ替えに成功すると、続く画面端の攻めを通してそのままガチくん“ラシード”をスタン。

あと1ラウンド遅ければ、ゲームセットとなるギリギリのところで流れを押し戻すことに成功してラウンドを取り返す。

ぷげら“セス”は、第3ラウンドになると先ほどの防戦とは一転。空中からの“アナイアレイトソード”を使ってガチくん“ラシード”の対空技を潰す、1試合目とは逆の展開で体力を先行する。ガチくん“ラシード”はこの状況にやや苦戦気味となるも、攻めに転じるぷげら“セス”にしゃがみ強パンチを合わせクラッシュカウンターを誘発。そこから再度“イウサール”でガードを崩すと続く“起き攻め”で一気にスタン。相手の体力を残り僅かまで奪うと、最後は強気の前ダッシュから投げを通してフィニッシュ。試合の流れを失いかけても動じない強い精神力を見せたガチくん“ラシード”がバトルカウント“2-0”で大将戦を制した。

・総評

先鋒戦をオーダーと秘策でフードガイアが制したものの、続く中堅戦・大将戦をネモオーロラが実力でねじ伏せて勝利。前半戦に続いてペースの落ちないネモオーロラが3ポイントを獲得した。

ネモオーロラは、これで合計18ポイントとグランドファイナル進出へ向けてさらに前進。特にこのMATCHではチーム戦略の面で後れを取りつつも、個々のポテンシャルでそれを跳ね除けるという地力の高さを見せつけた。

対するフードガイアは1ポイント獲得と少々上位抜けに暗雲が立ち込める状況に。今後訪れる上位との直接対決では、今回のようなチーム戦略に加え、ふ~ど以外のメンバーが活躍することがポイントになるだろう。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 sako
(セス)
0-2 ふ~ど
(バーディー)
中堅戦 ネモ
(ギル)
2-0 どぐら
(ベガ)
大将戦 ガチくん
(ラシード)
2-0 ぷげら
(ポイズン、セス)
獲得ポイント 3 1

SECTION6 第6節振り返り

後半戦の初戦となった第6節は、第5節で縮まった上位チームと下位チームの差が再度離れる結果で終了。

上位3チームであるネモオーロラ、トキドフレイム、ウメハラゴールドがそれぞれ3ポイントを獲得し、グランドファイナル進出へ向けて前進。それに次ぐフードガイアは、ややポイントが離れてしまったものの、今後の成績によってはまだまだ上位抜けが狙える位置をキープしている。

残るモモチスプラッシュとマゴスカーレットは、ここで反撃ののろしを上げたかったがお互いに1ポイント獲得と上位抜けが絶望的な状況。しかし、ジョニィやもけといった良い流れの原動力となる選手がいるため、その良い流れを上手くチーム全体に波及させたいところである。

全体を見た前半戦との違いは、オーダーの読み合いの複雑化だろう。今までは様子見も含めて、メインキャラクターがBAN対象となった選手を先鋒に置くことが多かったものの、第6節では相手のポイント状況や対策のレベルをピンポイントに読み切る采配が見られた。

その一方でネモオーロラのように、チーム戦略を覆すポテンシャルの高さが光る展開もあり、チーム戦略と個人の実力が絡み合う面白い展開だったのが印象的。このようなアツい展開は第7節にも期待したいところである。