2020月11月10日

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第7節対戦結果レポート

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第7節対戦結果レポート

2020年9月末に開幕した『ストリートファイターV チャンピオンエディション』のカプコン公式チームリーグ戦“ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020”は早くも第7節を迎え、グランドファイナル進出に向けた明暗が分かれ始めたところ。

第6節では各チームが対戦相手へのピンポイントな対策を用意し、チーム戦略の読み合いが深まる一方、試合では相手の想像以上の仕上がりで不利なオーダーを覆すなど、個人の活躍も見どころとなった。

本記事では第6節の各マッチにおける試合内容のレポートはもちろんのこと、各チームのメンバー起用やキャラクターBANにおける戦略の狙いなどについても考察。

1節ごとに変化するポイント状況に各チームが悲喜交々とする中、今節ではどんな読み合いや活躍がみられたのかその一部始終を振り返っていこう。

INDEX

[目次]


ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2020のルール

・1ラウンド99秒、2ラウンド先取制。2試合先取で勝利。
・各マッチは先鋒・中堅・大将戦を行い、勝利すると先鋒、中堅は1ポイント、大将のみ2ポイントを獲得。
・全10節を終了した時点で総合獲得ポイントの上位3チームがグランドファイナルへ進出。
・各チームは4人で編成され、各マッチごとに出場する選手を選ぶことができる。
・各マッチでは出場選手3名が発表された後、相手チームが使用するキャラクターを1体指定し、そのマッチ内で使用不可能にすることができる(キャラクターBAN)


SECTION7 第7節組み合わせ

第7節の組み合わせは以下の通り。

モモチスプラッシュ 対 トキドフレイム
フードガイア 対 マゴスカーレット
ネモオーロラ 対 ウメハラゴールド

注目はMATCH3のネモオーロラとウメハラゴールドのマッチアップ。単独首位かつ試合内容でも隙の無いネモオーロラに対し、第4節以降順調に連勝を重ねているウメハラゴールドがどこまで追随できるか。

それに次ぐのはMATCH1のモモチスプラッシュとトキドフレイムの1戦。トキドフレイムは2位ながら合計獲得ポイントでは3位のウメハラゴールドと並んでおり、得失点差で僅かに上回っている状態。首位を相手に戦うウメハラゴールドを横目に、ここで大きくポイントを伸ばして差をつけたいところだろう。


【MATCH1】モモチスプラッシュ 対 トキドフレイム

・出場選手

MATCH1は現在5位のモモチスプラッシュと2位のトキドフレイムが激突。前半戦ではモモチスプラッシュが勝利しており、トキドフレイムとしてはやややりにくい相手か。

モモチスプラッシュは前半戦で勝ち星を上げたももち、藤村に加え3人目をハイタニから上り調子のジョニィに変更。ここで大きくポイントを伸ばす狙いを見せた。

一方のトキドフレイムは前半戦と変更なくときど、板橋ザンギエフ、りゅうせいを選出。続くBAN選択とオーダー、試合内容でリベンジを図る態勢だ。

・BAN対象キャラクター

BAN選択ではモモチスプラッシュ側はセス、トキドフレイム側はアビゲイルが選ばれた。ここで意外だったのは、モモチスプラッシュのBAN選択。前半戦ではユリアンをBAN対象にしたため、ここではときどの豪鬼を狙うのがセオリーであるところをなんと板橋ザンギエフのアビゲイルをターゲットに。

一方のトキドフレイムは前半戦では藤村の春麗をBAN対象にしたため、このMATCHではももちのセスを選択。ももちがセス以外でなかなか勝利できていないところに付け込んだ形となった。

ここまでは意外性の面でモモチスプラッシュが若干有利か。トキドフレイムとしては、これを受けてときどと板橋ザンギエフの起用場所に注目が集まる。

・先鋒戦:ももち 対 板橋ザンギエフ

オーダーの読み合いの結果はセオリー通りにメインがBAN対象となったももちのケンと板橋ザンギエフのザンギエフの先鋒戦に。二人は前半戦でも大将戦で対決しており、その時はももちが勝利している。

ももちはここまで6戦2勝。コーリンを使用した際に苦戦しているのもあってか、ここではコーリンが参戦する前までメインとしていたケンを起用。複数キャラクターをハイレベルに使いこなせる自身の特性を活かした選択だ。

対する板橋ザンギエフは、これまで全ての試合でアビゲイルを起用し5戦3勝としていたものの、ここではアビゲイルがBAN対象となったため選手名にもあるザンギエフを久しぶりに披露することとなった。

普段のスタイルでは、堅実な立ち回りと我慢強さが持ち味の両名。その中でも一瞬の“差し返し”や“ヒット確認”に優れるももちと、ここ一番の読み合いが武器の板橋ザンギエフという、それぞれの特徴が試合にどういった影響を与えるかが注目ポイントとなった。

ケンとザンギエフの組み合わせでは、通常技のリーチの長さと判定の強さを活かしたザンギエフ側が立ち回りでやや有利か。それに対してケンは、飛び道具の“波動拳”をチラつかせながら相手の技の空振りを狙って攻撃を差し込んでいく形となる。

試合序盤はお互い動きが硬いところが見られながらも、まずは板橋“ザンギエフ”がセオリー通りに堅実な地上戦を展開。体力優位を作ると、ももち“ケン”に“波動拳”を撃たせつつタイミングをうかがい、ここぞというところで前ジャンプを合わせるという読み合いの強さを発揮して、ラウンドを先取する。

しかし、第2ラウンドでは、序盤にももち“ケン”が立ち中パンチの“差し返し”で攻めの態勢を作ると、ところどころの読み合いを“EX昇龍拳”による割り込みに成功。強気な判断が功を奏し、一気にラウンドを取り返す。

差し返しという自身の個性に加えて、読み合いの土俵でも戦うももち“ケン”だが、やはり立ち回りはやや板橋“ザンギエフ”のペースに。板橋“ザンギエフ”は、途中“EX昇龍拳”を被弾しながらも相手のEXゲージを枯渇させ、確実な攻めのターンを作ってからVトリガーI“サイクロンラリアット”を活用して倒しきるという、安定感の高い流れを作って試合を先制した。

ももち“ケン”は、初戦を落としながらもそのペースを大きく変えることなく地道な地上戦を展開。先ほどまでは足りていなかったリターンの部分を立ち強キックのクラッシュカウンターによって補うと、第1ラウンド終盤ではまたしても“EX昇龍拳”で相手の攻めに割り込んでラウンドを獲得する。

ももち“ケン”は、第2ラウンドでも本来であれば板橋ザンギエフが攻めを仕掛けるような場面を“EX昇龍拳”で対応。読み合いという相手のお株を奪うことに成功し、立ち回りの不利を積極性で覆してラウンドを連取。試合をイーブンに戻した。

この展開にやや悩ましい表情を見せた板橋“ザンギエフ”だが、ここまで立ち回りでは終始優位を取っていることから、焦ることなくペースを維持。やや前のめりになるももち“ケン”に対し、“ダブルラリアット”での対空や立ち中パンチでの牽制で対応してラウンドを先取する。

そして、第2ラウンドに入ると、ももち“ケン”の攻めに対してそれまでの読み合いの鬱憤を晴らすかのように、クリティカルアーツ“ボリショイ・ロシアン・スープレックス“の割り込みが炸裂。これにより大きな体力差をつけると、最後は再三苦しめられた“EX昇龍拳”を見事にガード。続く確定反撃をしっかりと決めてフィニッシュし、バトルカウント“2-1”で勝利。最後の最後は、持ち味を取り戻す気持ちの良い内容で試合を制した。

・中堅戦:ジョニィ 対 ときど

前半戦の敗北を板橋ザンギエフがリベンジした後の中堅戦は、ジョニィのGとときどのユリアンというマッチアップに。ここでときどは、BAN対象となっていないながら豪鬼ではなくユリアンを起用。これはGの爆発力を警戒したのに加え、BAN対象となることを前提にユリアンを準備してきたと思われる。

ジョニィは今期SFLにおいて序盤になかなか勝利を挙げられなかったものの、第5節、第6節と連勝してチームを牽引する存在となりつつある。ここでもその勢いで勝利を期待されるところだ。

一方のときどは、6戦5勝と抜群の成績でチームの好調の原動力として活躍。この裏側には、チームをまとめる板橋ザンギエフや大将も務められるりゅうせいなど、他メンバーの助けによって試合に存分に集中できていることもあるだろう。

GとユリアンはどちらもVトリガーによる終盤の爆発力が高いため、いかにそれを機能させられるかと、それを捌くことができるかがポイント。

しかし、1試合目第1ラウンドは、ジョニィ“G”が序盤から“フライングプレジデント”で積極的に攻めることにより、ときど“ユリアン”にVトリガーI“エイジスリフレクター”を使わせないことに成功してラウンドを先取する。

一方のときど“ユリアン”は、第2ラウンドでこの相手のメッセージに応えるかのように、序盤から乱打戦を展開。“EXチャリオットタックル”や“デンジャラスヘッドバット”といった威力の高い技を要所でヒットさせ、ラウンドを取り返す。

このお互いが終盤を警戒して早期に仕掛ける展開を制したのは、ジョニィ“G”。第3ラウンドで先に画面端に追い詰めると、コマンド投げ“G・インパクト”でガードを崩し、そこからのコンボで体力をリードする。対するときど“ユリアン”は、VトリガーI“エイジスリフレクター”で攻勢を狙うも、相手を崩すことができずそのままK.O。まずは、ジョニィ“G”が相手の得意な形を作らせないことで初戦を制した。

ジョニィ“G”は、続く2試合目も早い段階からの攻めで試合を主導するが、ときど“ユリアン”が対空をきっかけに徐々に流れを取り戻し始める。第1ラウンドはジョニィ”G”に譲りつつも、第2ラウンドではVトリガーI“マキシマムプレジデント”を捌ききってラウンドを奪取。

続く第3ラウンドではどきと“ユリアン”が一転して攻勢に回り、前ジャンプや“EXチャリオットタックル”を効果的に使って体力を先行。そのままVトリガーI “マキシマムプレジデント”を使わせることなくラウンドを連取した。

ときど“ユリアン”は、第3試合目でもペースを緩めず攻勢を続けていく。お互いのVトリガーがぶつかり合う第1ラウンドをギリギリのところで制すると、続く第2ラウンドでは対空からコンボを決めると、続けさまに攻めを成功させてジョニィ“G”をスタンさせる。ジョニィ“G”は、その後に最後の頼みの綱としてVトリガーI“マキシマムプレジデント”を発動するも、ここまでに作られた大幅リードを覆すには至らず。最後はジョニィ“G”の前ダッシュをときど“ユリアン”が冷静なしゃがみ弱パンチで迎撃してバトルカウント“2-1”で勝利。一度は主導権を取られながらも、高い適応力で流れを引き寄せることに成功し接戦を制した。

・大将戦:藤村 対 りゅうせい

トキドフレイム連勝で迎えた大将戦は、藤村の豪鬼とりゅうせいのユリアンが対決。藤村はここでメインの春麗ではなく豪鬼を採用。これは、春麗では分が悪いと考え豪鬼を準備していた模様だ。

藤村はここまで6戦1勝と成績が振るわないながら、前半戦ではりゅうせいのセスに対し、豪鬼を使って非常にいい内容で勝利している。一方のりゅうせいは、6戦3勝とまずまずながら、直近の3戦で敗れており低調な状態だ。

前半戦と同様に藤村が豪鬼で圧倒するか、それともユリアンを使えるりゅうせいがリベンジを果たして調子を上げるきっかけとするか。お互いの思惑が交錯する1戦となった。

試合は、立ち回りで優位に立つ藤村“豪鬼”と、ユリアンの最大の武器であるVトリガーI“エイジスリフレクター”を攻守に使い要所の読み合いを制するりゅうせい“ユリアン”という構図に。

まず、序盤は藤村“豪鬼”が“竜巻斬空脚(たつまきざんくうきゃく)”で、りゅうせい“ユリアン”の飛び道具“メタリックスフィア”を飛び越えつつ攻撃することに成功。これにより、りゅうせい“ユリアン”に飛び道具を撃たせづらい流れを作り、立ち回りの主導権を握っていく。

藤村“豪鬼”は試合を主導すると、終盤にVトリガーI“怒髪衝天”(どはつしょうてん)の発動から“起き攻め”のチャンスを作る。しかし、それに対してりゅうせい”ユリアン”は、自身の起き上がりにVトリガーI“エイジスリフレクター”を発動して“起き攻め”を回避すると、続けざまに2枚目の“エイジスリフレクター”を設置。藤村“豪鬼”を2枚の“エイジスリフレクター”で挟み込み、そこに投げを決めることで第1ラウンドを先取する。

まずは、りゅうせい“ユリアン”が先行した形となったが、試合自体は引き続き藤村“豪鬼”が主導。第2ラウンドでは立ち中キックからのコンボを皮切りに、りゅうせい“ユリアン”を画面端に追い詰めると、りゅうせい“ユリアン”の“EXデンジャラスヘッドバット”による割り込みを誘発することに成功。確定反撃のコンボでラウンドを取り返す。

りゅうせい“ユリアン”は、第3ラウンドでも早い段階で体力を削られて画面端に追い詰められてしまうも、一瞬のスキを突いた後ろ投げから一転攻勢に。しゃがみ中パンチのカウンターを確認してVトリガーI“エイジスリフレクター”を展開すると、コンボを決めつつ表と裏の二択を展開。この二択を成功させると、そのまま藤村“豪鬼”をスタンさせ、最後はクリティカルアーツ“ドミナントクラッシュ”を絡めたコンボで逆転K.O。約7割も残っていた体力を一瞬にして削り切るという、ユリアンらしい爆発力を見せて1試合目を制した。

2試合目でも大筋の流れは変わらず、先手を取るのは藤村“豪鬼”。相手の牽制に合わせた“豪波動拳”や後ろに下がろうとしたところに差し込むしゃがみ中キックなど、所々に良い動きが見られりゅうせい“ユリアン”に攻め込む。

藤村“豪鬼”が第1ラウンドを危なげなく先取すると、続く第2ラウンドも“置き技”の立ち中キックから体力を先行。りゅうせい“ユリアン”の“EXデンジャラスヘッドバット”の割り込みも読み一気に流れを掴むかと思いきや、ここでりゅうせい“ユリアン”は、バトルカウントの優位を活かして2連発の“EXデンジャラスヘッドバット”という、強気な選択肢で割り込みに成功して悪い流れを強引に断ち切る。

りゅうせい“ユリアン”はこれでEXゲージを使い切ってしまうも、第3ラウンドではその状況を構うことなく、攻めあぐねる藤村“豪鬼”を逆に攻め立てていく。“クォーラルパンチ”のカウンターヒットを確認してコンボを決めてダウンを奪うと、続く“起き攻め”で投げを選択。さらに、次の展開では投げ抜け潰しの打撃という流れるような攻めを展開し、最初のヒットから僅か8秒で藤村“豪鬼”をスタンさせる。この劣勢に対し、藤村“豪鬼”は先ほどのお返しとばかりに“EX豪昇龍拳”での割り込みを狙うも、これをりゅうせい“ユリアン”はしっかり読み切り、ガードからの確定反撃をしっかり決めてフィニッシュ。立ち回りの不利を鋭い攻めと冷静な読み合いで制したりゅうせい“ユリアン”が、バトルカウン“2-0”で勝利し、見事前半戦のリベンジを果たした。

・総評

各試合で一進一退となる展開が見られたものの、結果としては勝負所を制したトキドフレイムが全勝という結果に。

モモチスプラッシュはBAN選択やオーダーといった面でトキドフレイムを出し抜くものの、チームの勢いに差があったのかあと一歩が及ばなかった。

トキドフレイムはこれにより大きくポイントを伸ばし、首位のネモオーロラに肉迫。また、ときどがBAN選択から外れながらもユリアンを採用して勝利したことにより、前半戦で豪鬼をBANに選択したチームに対し、豪鬼とユリアン両方の対策が必要なことをアピールしたのは面白い点だろう。

 

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 ももち
(ケン)
1-2 板橋ザンギエフ
(ザンギエフ)
中堅戦 ジョニィ
(G)
1-2 ときど
(ユリアン)
大将戦 藤村
(豪鬼)
0-2 りゅうせい
(ユリアン)
獲得ポイント 0   4

【MATCH2】フードガイア 対 マゴスカーレット

・出場選手

MATCH2は4位のフードガイアと6位のマゴスカーレットが第1節以来の対決。その時は、リーダー・ふ~どがいきなり先鋒戦に出る采配を見せ、フードガイアが勝利している組み合わせだ。

フードガイアは第4節以降負けが込んでいる状態だが、グランドファイナル進出に向けてこのあたりで復調の兆しを見せたいところ。一方のマゴスカーレットは、第6節終了時点で獲得ポイント5ポイントと非常に苦しい状態。ここからは勝ち続けていくことがグランドファイナルへの条件となる。

メンバー選出ではフードガイアはふ~ど、どぐら、ぷげらが出場。対するマゴスカーレットはマゴ、もけ、水派を選択し、両チームともに前半戦と同じラインナップとなった。

・BAN対象キャラクター

続くBAN選択ではフードガイア側はセスを、マゴスカーレット側はキャミィが封じられた。

マゴスカーレットとしては、前半戦でふ~どやぷげらが使うポイズンをBAN対象に選んでおり、ここではぷげらとどぐらが使うセスを選択と、フードガイアに対するお手本ともいえる采配だ。

一方のフードガイアは、前半で水派のコーリンをBAN対象としたため、ここでは勝ち頭でもあるもけのラシードがセオリーと言えそうなものの、マゴのキャミィに狙いを定めた。これは今までの傾向から、大将戦に出る可能性の高いマゴをターゲットとすることによって、全勝を阻止しようという狙いに見えた。

・先鋒戦:ぷげら 対 マゴ

ここまでの読み合いは両チーム甲乙つけがたい展開となる中、気になるオーダーの結果はぷげらのポイズンとマゴのかりんの先鋒戦に。BAN対象となった選手同士が当たるセオリー通りの組み合わせとなった。

ぷげらはここまでポイズンとセスというタイプの異なるキャラクターを使いこなし、BAN対象を集めるフードガイアのキーマン。フードガイア復調の原動力としてBAN対象となりながらも勝ち星を挙げることが期待される。

一方のマゴはここまで苦戦が続いているものの、第5節ではかりんを起用して藤村の春麗を良い内容で撃破。この試合でも同様な仕上がりの良さが見せられるかどうかがポイントとなった。

このマッチアップでは、ポイズン側は強力な牽制と対空でかりんを近づけることなく捌けるかがポイントであり、対するかりん側はなるべく被弾を抑えながらチャンスを作り、相手を逃すことなく一気に倒せるかどうかがポイントとなる。

1試合目は、まずぷげら“ポイズン”が少しずつ後ろに下がりながらマゴ“かりん”の体力を奪っていき、対するマゴ“かりん”はリーチの長いVスキルI“明王拳(みょうおうけん)”で強引に間合いを詰めつつ、それを咎めようとする牽制に対して前ジャンプを合わせることでチャンスメイクをしていくというセオリー通りの流れ。

第1ラウンドをぷげら“ポイズン”が上手く捌いてラウンドを先制すると、第2ラウンドでは同様に後ろに下がりつつ、画面端に追い詰められる手前で後ろ投げを使うことで位置を入れ替えることに成功。後ろに下がるデメリットを逆手にとって優位を作り、VトリガーI“ポイズンカクテル”の発動からクリティカルアーツ“ラブハリケーン”を絡めたコンボを決めてK.O。ポイズンらしい立ち回りと火力を見せつけ、1試合目を先取した。

2試合目に入ってもペースはぷげら“ポイズン”が先行。劣勢を覆そうとするマゴ“かりん”が攻めに出たところに、ことごとく牽制技を合わせて体力を奪い、その体力優位による冷静な判断で近距離の読み合いも制していく。

第1ラウンドを落として個人としてもチームとしても追い込まれたマゴ“かりん”だが、第2ラウンドにようやく相手のリズムを掴むことに成功。立ち回りで“差し込み”の立ち強パンチや“差し返し”の立ち強キックを決めはじめ、終盤にお互いギリギリの体力となったところへ渾身のジャンプ中キックをヒットさせてラウンドを取り返す。

なんとか首の皮一枚繋がったマゴ“かりん”はこの展開で腹を括ったか、第3ラウンドでは強気な前歩きで接近。ぷげら“ポイズン”の牽制の先をいくタイミングで立ち強キックを放ってクラッシュカウンターを誘発し、続くコンボで一気に画面端に追い詰める。さらに画面端では、ぷげら“ポイズン”にVリバーサル“パワーコード”を使わせることで逆転の目を無くし、画面端から逃さないままフィニッシュ。一転して、かりんらしい理想的な形で試合を取り戻すことに成功する。

しかし、3試合目ではぷげら“ポイズン”も再びペースを握らんと序盤から攻めに回る動きに変更、上手く意表を突いて第1ラウンドを先取し先にリーチをかける。

しかし、お互いに攻め合う展開は本来マゴ“かりん”の土俵。第2ラウンドでは立ち強パンチの“差し込み”からコンボを決めると、続く“起き攻め”を立て続けに成功させてぷげら“ポイズン”をスタンさせ、ラウンドを取り返す。

試合の流れをつかんだマゴ“かりん”は第3ラウンドになると、しゃがみ中キックからの“ヒット確認”も決め始めてギアを上げていき、最後は再度のスタンからしっかりコンボを決めてぷげら“ポイズン”をK.Oし、バトルカウント“2-1”で勝利。マゴ“かりん”が土壇場での底力を発揮し、嬉しい勝利をチームにもたらした。

中堅戦:どぐら 対 水派

マゴスカーレット先制で良い流れを生み出したあとは、どぐらのベガと水派のコーリンの中堅戦対決。メイン同士がっぷり四つの戦いだ。

どぐらはここまで6戦3勝とチーム内ではエースのふ~どに続く戦績を残している。ここぞの勝負強さを武器にチームの支え役となっているため、ここでも踏ん張って勝利を上げたいところ。。

一方の水派は、試合では相手を圧倒するシーンがあるものの、最後までペースを維持することができず苦汁を飲まされている。しかし、リーダー・マゴが先鋒戦を制したことに加え、オーダーの読みを噛み合わせたことで待望の初勝利に期待がかかった。

このマッチアップでは、お互いが打撃をメインにすることからやや近めの距離が主戦場となり、地上戦での攻防からいかにターンを握れるかがポイント。両キャラクターともクリティカルアーツ以外に無敵技を持っていないが、コーリンは相手の攻撃を受け止めつつ攻撃できる当て身技“フロストタッチ”がある分、切り返しの面で分があるといえるだろう。

試合はどっしりとした地上戦を展開しながらも、不意を突いた前ダッシュで仕掛け合うという虚実が入り混じる展開からスタート。ここで先手を取ったのは、相手の前ダッシュを的確に迎撃した水派“コーリン”。一度チャンスを得ると、立ち回りでの“置き技”と“差し込み”、そして“起き攻め”における打撃と投げをバランスよく選択してどぐら“ベガ”を崩していく。

水派“コーリン”がいきなり流れをつかんで第1ラウンドを制すると、第2ラウンドからは“前に出つつも相手の動きに合わせて対応する”という、自身の得意な形を展開。防戦のどぐら“ベガ”に対し、立て続けにプレッシャーをかけることで対応を迫っていき、不用意な牽制や投げ抜けを上手く誘発させて反撃を決めるという、圧倒的な形でラウンドを連取した。

1試合目を先制されながらも、どぐら“ベガ”はこれまで強固な守りからペースを生み出すスタイルで戦ってきた選手。2試合目では徐々にその持ち味を出し始め、先ほどまでとリズムを変えてさらに守りを固めることで水派“コーリン”の読みを外すことに成功。それならばと、水派“コーリン”が攻め込んだタイミングに上手く技を合わせてダウンを取ると、“起き攻め”から大きく体力を奪いラウンドとともに流れを取り戻していく。

第1ラウンドでどぐら“ベガ”に反撃の兆しが見えたことで、これまでだったらそのまま主導権を明け渡してしまっていた水派“コーリン”。しかし、この第2ラウンドでは“サイコアックス”への“差し返し”をはじめ、“デビルリバース”に対しての対空、“サイコクラッシャーアタック”の確定反撃にクリティカルアーツ“フロストタワー”を決めるなど、それまでの姿勢を崩さない高い判断力でどぐら“ベガ”に対応。

再度流れを引き寄せた形で第2ラウンドを取り返すと、続く第3ラウンドでは今まで以上に軽快な動きでどぐら“ベガ”を圧倒。それまでの攻めの選択肢に加え、中段技の“ブリザードヒール”も駆使して次々とガードを崩すと、どぐら“ベガ”に対応の暇も与えずにそのままスタン。最後はどぐら“ベガ”の攻めに合わせる形でVリバーサル“サードアイ”から確定反撃を決めてK.O。これまでの敗戦を糧に成長を遂げた水派“コーリン”が、バトルカウント“2-0”で念願の初勝利を上げた。

大将戦:ふ〜ど 対 もけ

マゴスカーレット連勝の後の大将戦は、ふ~どのR・ミカともけのラシードというお互いチーム内で最多勝利を誇るエース同士の一戦。

ふ~どとしては、ここで第6節に活躍を見せたバーディーという選択肢もあったが、キャラクターの相性を考慮してかR・ミカを選択。対するもけは迷わずメインのラシードを選択。第5節、第6節と連勝していることに加え、ここまでメンバーが作ってきた勢いも味方につけてふ~どという大きな壁に挑む形となった。

この組み合わせでは、攻めのR・ミカと守りのラシードという比較的わかりやすい構図。ただ、ラシード側の攻めも特に画面端は強力なため、R・ミカとしては相手にチャンスを与えずに倒しきれるかがポイントになる。

試合は、開幕直後にふ~ど“R・ミカ”が前ダッシュから仕掛ける大胆な動きからスタート。これまでの試合でも見られたハイスピードな攻めで自分から試合の展開を作っていく狙いを見せる。

早々に画面端に追い詰められたもけ“ラシード”だが、このピンチを相手の背後に回り込むVリバーサル“スライド・ロール”を使うことでチャンスに転換。しかし、ふ~ど“R・ミカ”は画面端を背負おうとも、すぐさま前ジャンプやコマンド投げ“レインボータイフーン”で再度位置を入れ替え、相手の対応を上回る攻めを展開していく。

そのまま画面端での攻めを成功させたふ~ど“R・ミカ”が第1ラウンドを先取すると、第2ラウンドではもけ“ラシード”が“スライド・ロール”で再度位置を入れ替えようとしたところに、“EXシューティングピーチ”を合わせるという対策を披露。強気に攻めながらも、冷静に相手の動きに対応していくという、歴戦の猛者ならではの試合運びを見せてラウンドを連取。まずはふ~ど“R・ミカ”が1試合目を先取する。

ふ~ど“R・ミカ”が狙い通りという展開を作ると、続く2試合目も勢いをそのままに試合を主導。画面端に追い詰めてからVトリガーI“前からナデシコ”を絡めたコンボを決めて、第1ラウンドを先取する。

これで後がなくなったもけ“ラシード”だが、第2ラウンドでは画面端に追い詰められつつも相手のコマンド投げを読み切った後ろジャンプから反撃を開始。“EXイーグル・スパイク”で位置を入れ替えながらコンボを決め、ふ~ど“R・ミカ”を画面端に追い詰めると、その後の展開でも連続で読み勝ち、画面端を維持。辛い状況の中でも、冷静な表情と高い集中力を崩さずラウンドを取り返す。

これで流れを引き寄せ始めたもけ“ラシード”は、第3ラウンドには打って変わって纏わりつく展開で攻め立てていく。ふ~ど“R・ミカ”はそれを嫌った動きを見せるものの、もけ“ラシード”はそこをさらに狙い打つ形で追撃。試合の流れを完全に掌握し、パーフェクトでラウンドを連取。バトルカウントをイーブンに戻す。

もけ“ラシード”は3試合目に入っても勢いを落とさず攻めに回ると、ふ~ど“R・ミカ”もこれに負けじと再度ギアを上げて応戦。激しく打撃がぶつかり合う攻め合いに持ち込み、再度流れを引き戻そうとする。

しかし、ここでも試合の流れを掴んだのはもけ“ラシード”。第1ラウンド終盤の勝負所でここまで温存していた“EXスピニング・ミキサー”での割り込みを成功させてラウンドを先取すると、第2ラウンドでも再度“EXスピニング・ミキサー”の割り込みで相手の攻めを断ち切っていく。これには、ふ~ど“R・ミカ”は攻めあぐねる形となってしまい後手に。試合はそのまま進み、最後はふ~ど“R・ミカ”が強引なコマンド投げを狙ったところをもけ“ラシード”が素早い反応で回避。その後の確定反撃もしっかり決めてK.Oし、バトルカウント“2-1”で勝利。一度は土俵際まで追い詰められながらも、エースらしい勝負勘を見せて大事な大将戦を制した。

・総評

試合の中では主導権が行き来する展開が多々あったものの、終わってみればマゴスカーレットが見事完勝。待望の4ポイントを獲得した。

フードガイアは先鋒戦、大将戦とあと一歩というところまで迫りながらも、後がないという相手の気迫に後れを取ってしまったか。チーム復調の機会を逃してしまったばかりか、下位チームの勢いを作る結果となってしまった。

マゴスカーレットとしてはこれまでくすぶっていたマゴと水派が奮起したのに加え、エースのもけもその流れに乗れたのは大きく、このMATCHでの勝利はポイント以上に価値が高いと言えるだろう。この勢いを活かした快進撃がこれから見られることに期待したいところだ。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 ぷげら
(ポイズン)
1-2 マゴ
(かりん)
中堅戦 どぐら
(ベガ)
0-2 水派
(コーリン)
大将戦 ふ〜ど
(R・ミカ)
1-2 もけ
(ラシード)
獲得ポイント 0 4

【MATCH3】ネモオーロラ 対 ウメハラゴールド

・出場選手

劇的な展開を見せたMATCH2に続くのは、ここまで首位をひた走ってきたネモオーロラと、それを破竹の勢いで猛追する3位のウメハラゴールドのMATCH3。前半戦ではともに2ポイント獲得の痛み分けとなっている。

メンバー選出ではどちらも前半戦と変更がなく、ネモオーロラはネモ、sako、キチパを選出。ウメハラゴールドはウメハラ、まちゃぼー、カワノを選出した。

・BAN対象キャラクター

続くBAN対象の選択では、ネモオーロラ側はユリアンが、ウメハラゴールド側はネカリが選択された。

ウメハラゴールドはユリアンを封じるというより、確実にギルとマッチアップするための判断の模様。対するネモオーロラはカワノのコーリンも視野に入る中、ここまで3勝を上げているまちゃぼーを脅威ととらえ、ネカリを封じる采配を取った。

・先鋒戦:キチパ 対 まちゃぼー

先鋒戦の組み合わせは、キチパのザンギエフとまちゃぼーの豪鬼というマッチアップ。ネモオーロラは相手の先鋒の予想が付きづらい中、誰が相手でも厄介になるであろうキチパを当てる采配。対するウメハラゴールドはキチパが先鋒に来る予想の元、他メンバーが活躍しやすくなるようにまちゃぼーを先鋒に置く判断を取った。

キチパは前半戦で3回出場し、その全てでザンギエフをBAN対象とされてしまうものの、サブキャラクターのアビゲイルで全勝というネモオーロラ躍進の立役者。加えて、ザンギエフを使っての豪鬼戦を得意としており、試合前の気合は十分といったところ。

その対するまちゃぼーは、前回のSFLにてネカリを数多くBAN対象とされるも、サブキャラクターの豪鬼で全勝するという快挙を成し遂げている。ここで今期初の豪鬼起用となり、その仕上がり具合に注目が集まった。

1試合目序盤、キチパ“ザンギエフ”はメインキャラクターゆえの練度の高さと持ち前の勝負勘を活かして試合を展開。前評判通りの豪鬼戦の上手さを早速見せることで先手を取っていく。まちゃぼー“豪鬼”がやや近い距離で撃った“豪波動拳”に対し、素早い反応からの“ダブルラリアット”を決めると、続く展開では“差し返し”や対空といった的確な地上戦の対応で体力をリード。画面端に追い詰められた際には、相手の投げに対して投げ無敵がある“EXスクリューパイルドライバー”を合わせるという読み合いの強さを発揮し、ラウンドを先取する。

まちゃぼー“豪鬼”も、負けじと第2ラウンドでは立ち中キックからの“差し返し”を皮切りに反撃を開始。第2ラウンド中盤にしゃがみ強キックからVトリガーI“怒髪衝天”(どはつしょうてん)を発動すると、そこからVトリガーIで強化された“斬空波動拳”を使った表裏の二択を成功させ、ラウンドを奪取する。

これでギアが上がったまちゃぼー“豪鬼”は、徐々にキチパ“ザンギエフ”の動きに慣れ始め、得意の地上戦で試合を先行。的確な“ヒット確認”や“置き技”でキチパ“ザンギエフ”を追い込んでいく。しかし、キチパ“ザンギエフ”は虎視眈々とチャンスを狙い、まちゃぼー“豪鬼”がしゃがみ中キックから“豪波動拳”をキャンセルした瞬間にVトリガーI“サイクロンラリアット”を発動。“豪波動拳”をかわしつつ攻撃してダウンを奪うと、続く攻めを連続で通しクリティカルアーツ“ボリショイ・ロシアン・スープレックス”でフィニッシュ。8割もの体力を一瞬で奪う大逆転で1試合目を制した。

劇的な展開に飲み込まれたまちゃぼー“豪鬼”だが、続く2試合目ではその悪い流れを引きずらず再度地上戦の優位を展開。先ほどの逆転の要因となった“豪波動拳”を使わず、むしろそれを匂わせる形で攻めることで、キチパ“ザンギエフ”のミスを誘発。敗戦を糧にするという巧みな戦略で試合を進め、あっという間にラウンドを連取し2試合目を制した。

ベテランらしい大局観で流れを引き寄せたまちゃぼー“豪鬼”は、そのまま3試合目もペースを維持。キチパ“ザンギエフ”の読み合いに極力付き合わず、一瞬の隙をついた“差し返し”からダウンを奪い、有利な状況で読み合いを仕掛けていくという理想的な形で試合を進め第1ラウンドを制す。

劣勢となったキチパ“ザンギエフ”だが、第2ラウンドでは防戦に回りながらもギリギリのところで耐え続け、渾身の“アイアンマッスル”からの“EXスクリューパイルドライバー”を炸裂。ここからの“起き攻め”で逆転ののろしを上げようとするが、流れに乗ったまちゃぼー“豪鬼”と読み合いが噛み合わず唯一のチャンスを逃してしまう。

相手の持ち味である読み合いをも制したまちゃぼー“豪鬼”は、これで一度仕切り直すと、続く展開で立ち中キックの“差し込み”からクリティカルアーツ“赤鴉空裂破”(せきあくうれつは)を絡めたコンボを決めることに成功。キチパ“ザンギエフ”を残り体力僅かまで追い詰めると、そのまま前ダッシュからの投げを決めてフィニッシュ。歴戦の経験を活かした戦略とキャラクターのポテンシャルを引き出すスキルを存分に見せつけたまちゃぼー“豪鬼”がバトルカウント“2-1”で勝利した。

・中堅戦:sako 対 ウメハラ

ウメハラゴールド先行で始まったMATCH3は、中堅戦でsakoのメナトとウメハラのガイルというファン垂涎となるレジェンド同士のマッチアップに。二人は今までにも数多くの名勝負を繰り広げており、古くはsakoが“最強の矛”、ウメハラが“最強の盾”と呼ばれた間柄。

sakoはここで今期SFLでは初となるメナトを起用。前シーズンまでメインに据えていたため練度については折り紙付きだ。

一方のウメハラはメインであるガイルを起用。前半戦では集中的なBAN選択により出番が少なかったものの、第6節では藤村の春麗を相手に圧倒的な内容で勝利。その仕上がりの高さは流石といったところだ。

ここではウメハラのガイルが使い手の少ないメナトに対し、どのような形で試合を作っていくのかというところがポイントとなった。

ガイルは本来飛び道具の“ソニックブーム”を主体にディフェンシブに立ち回るのがセオリーとされているが、メナトを相手にする場合、飛び道具がVスキルI“ソウルリフレクト”で反射・吸収されてしまう。その上リーチでも分が悪いため、無理をしてでも攻めに回らなければいけない組み合わせだ。

試合は、まずsako“メナト”がお手本ともいえる展開でスタート。リーチの長い立ち強パンチや立ち中パンチ、飛び道具の“ソウルスフィア”で牽制すると、ガイルの“ソニックブーム”を“ソウルリフレクト”で吸収してVゲージを増加させる。ウメハラ“ガイル”に攻めさせながらそれを上手く捌くことに成功し、まずはラウンドを先取する。

やや苦しい展開から始まったウメハラ“ガイル”だが、第2ラウンドからは攻めのリズムを作り出してsako“メナト”を画面端に追い詰める。追い詰めた先では、やや近い距離で“ソニックブーム”を使うことでsako“メナト”が見てからでは“ソウルリフレクト”が間に合わない状況を作り出した。

相手の得意陣形を破りつつ、自分主導の展開を作ったウメハラ“ガイル”は第2ラウンドを取ると、続く第3ラウンドも積極的な前ダッシュからコンボを決めて画面端でのチャンスを獲得。これに対してsako“メナト”は、VトリガーI“ジェフティの知恵”から反転攻勢に出るも、ウメハラ“ガイル”はある程度のダメージは受けつつも凌ぐことに成功。終盤にお互い体力1割のギリギリの展開になると、投げを狙うsako“メナト”に対して、ウメハラ“ガイル”が素早い反応のしゃがみ弱パンチで迎撃し、そのままコンボでフィニッシュ。1試合目を先取した。

レジェンド同士ならではの接戦は、2試合目以降も続いていく。第1ラウンド序盤はウメハラ“ガイル”の攻めから始まると、中盤では先にsako“メナト”が“ジェフティの知恵”を発動。それをウメハラ“ガイル”が“EXサマーソルトキック”を使い捌ききると、逆にVトリガーI“ソリッドパンチャー”を発動して攻勢に。しかし、sako“メナト”はこの攻めを的確なガードで対応すると、どちらかがあと一発ヒットさせれば勝ちという展開に。ここでは先ほどとは逆にsako“メナト”が渾身の立ち強パンチをヒットさせてK.O。ラウンドを取り返す。

どちらか一方にペースが偏ることのない戦いは、第2ラウンドも大筋同様な展開が繰り広げられた。そのなかでウメハラ“ガイル”が、勝負所の駆け引きを制して優勢に。中盤に“ジェフティの知恵”からsako“メナト”がプレッシャーをかけると、第1ラウンドと同様“EXサマーソルトキック”による割り込みに成功。これで一度仕切り直しとすると、落ち着いた動きで続くsako“メナト”の攻めに対応し、相手のペースが緩んだところに“ソリッドパンチャー”を発動。苦しい展開となったsako“メナト”に押し込み、ラウンドを制した。

第3ラウンドでは、これまで序盤に先行を許していたsako“メナト”が攻勢に出ることで試合の流れの切り替えを狙う。これが功を奏してウメハラ“ガイル”の“ソニックブーム”に対して前ジャンプを合わせると、そこからの攻めで狙い通りに体力を先行。sako“メナト”はそのまま一気に勝負を決めようするも、ウメハラ“ガイル”はここの局面でも一歩先を行き、“差し込み”を咎める“ソニックブーム”から“ソリッドパンチャー“を発動。ここで大きく体力差を縮めると、最後は“ジェフティの知恵”で逆転を狙うsako“メナト”に対して“EXソニックブーム”をヒットさせ、フィニッシュ。古豪同士の熱い戦いを制したウメハラ“ガイル”が、バトルカウント“2-0”で勝利、ウメハラゴールドに嬉しい連勝をもたらした。

・大将戦:ネモ 対 カワノ

レジェンド同士の戦いの後は、ネモのギルとカワノのコーリンが対決。ここを制して首位をキープしたいネモオーロラと、全勝することで一気にトップに躍り出たいウメハラゴールドの大事な局面となった。

ネモはここでユリアンをBAN対象とされているため、必然的にギルを使用。しかし、前半戦でもりゅうせいのユリアンに対してみずからギルを起用しており、メインとサブという区別よりも相手選手やキャラクターによって使い分けている印象だ。

一方のカワノは前半戦ではsakoのセスに敗れてしまったものの、そのリベンジもあるのか今回は自信十分といったところを作戦時点でアピール。リーダー・ウメハラはこれに期待して大事な大将戦を任せた形だ。

この試合ではギルの飛び道具“パイロキネシス”と“クリオキネシス”に対し、やや飛び道具を苦手とするコーリンがどのように対応していくかがポイント。また、“起き攻め”の攻防においてギルのVスキルII”ブロッキング”とコーリンの必殺技“フロストタッチ”という相手の攻撃に合わせた迎撃技がアクセントになるため、どのような読み合いをしていくかも重要だ。

試合の序盤はネモ“ギル”がセオリー通りに飛び道具を駆使した展開で試合を作ろうとするのに対し、カワノ“コーリン”はガードを交えながら少しずつ前進してこれに対処。カワノ“コーリン”が体力を十分に残した状態でVゲージを溜めると、ネモ“ギル”の“クリオキネシス”に対してVトリガーII“アブソリュートゼロ”を発動。そこからの突進技“フロストエッジ”で一気に詰め寄ると、ネモ“ギル”に飛び道具を撃たせづらくしたまま打撃戦を展開。続けざまにガードを崩して勢いよくラウンドを先取する。

ネモ“ギル”としては、カワノ“コーリン”の前歩きのプレッシャーを軸とした地上戦にやや後手に回ってしまったことで、第2ラウンドでは前ジャンプからの攻めも許してしまい早くも画面端に追い詰められてしまう。しかし、画面端での攻防をガードと牽制技を駆使して上手く凌ぎきると、前歩きのプレッシャーに対して突進技の“パイロサイバーラリアット”をぶつけることで対応。これにより画面中央までスペースを作ると、今度はお返しとばかりに“差し返し”の立ち強パンチからクリティカルアーツ“セラフィックウイング”を決めてラウンドを取り返す。

続くラウンドでは、カワノ“コーリン”は自分自身の戦術に自信があるのか、ペースを変えずに再び少しずつ前進しながらの地上戦を展開。自分が攻めることで画面端に追い詰めていくのはもちろんのこと、それを嫌った相手の前ダッシュや牽制技を狙い撃ってダメージを重ねていく。

途中、ネモ“ギル”がVトリガーI“プライマルファイア”で流れを取り戻そうとするところをVリバーサル“サードアイ”で凌ぎ、終盤にVトリガーII“アブソリュートゼロ”を使うことで試合全体を有利に展開。立ち回りのテクニックに加え、攻略面での工夫で試合を先取した。

試合を先制されてしまったネモ“ギル”だが、1試合目を防戦一方にならずぶつかり合ったことで、相手の技撃ちのリズムを引き出して徐々に順応。相手の動きを見てから対応しづらい部分をリーチの長い“パイロクォーラルキック”や“強クリオキネシス”といった先読み気味の技を使うことで攻略し、それまでの相手ペースを崩していく。

やや体力を先行することで、先ほどまではリードを埋める程度にしか機能していなかったVトリガーI“プライマルファイア”が本来のプレッシャーを発揮。炎や氷やられ状態になった相手に、逆の属性の技をぶつけることによって発動する“反属性”から大ダメージを生み出し、第1ラウンドを先取する。

中盤からの圧力でペースを掴むことに成功したネモ“ギル”は、第2ラウンドは落としてしまうものの、続く第3ラウンドではそれまで相手主体だったリズムを自分主体にすることに成功。より激しい打撃戦にすることで体力を先行し、先ほどとは逆にコーリンのVトリガーII“アブソリュートゼロ”を機能させずに消費させ、そこから逆転しようと無理をしたところを迎撃し、2試合目を取り返した。

試合の流れが相手に傾いてしまったことで、やや動きづらくなったカワノ“コーリン”だが、3試合目では少し気持ちをリセットしたのか、再度慎重な前進から展開を構築。次々と繰り出される相手の技に翻弄されることなく、リスクを抑えながら要所で“差し込み”や“差し返し”をしていくことで流れを引き寄せていく。

このペースチェンジがカワノ“コーリン”にプラスに働き、第1ラウンドでは画面端に追い詰めた後、ネモ“ギル”に反撃のタイミングを与えることなくスタン。その後のコンボもキッチリ決めて先にリーチを掛ける。

この地上戦の展開に対し、ネモ“ギル”も原点に返って飛び道具からの立ち回りを展開するも、先にリーチをかけられたことで若干の焦りが生まれたか、やや不用意な“置き技”を振ってしまい、“差し返し”によって咎められてしまう。

カワノ“コーリン”はこの“差し返し”で画面端に追い詰めると、そこから逃げようとするネモ“ギル”を的確に追撃。体力を大きく奪うとそこからは無理に攻めず、ジリジリと距離を詰めながら、相手の出方を待つというここまで一貫して見せてきた戦略を展開。ネモ“ギル”のVトリガーI“プライマルファイア”の発動にも焦ることなくガードを堅め、最後も相手の攻めに合わせたしゃがみ弱パンチからのコンボでフィニッシュ。終始自分の動きを信じて戦い抜いたカワノ“コーリン”がバトルカウント“2-1”で大将戦に勝利。ウメハラゴールドは、ネモオーロラの完全攻略に成功した。

・総評

今後の順位争いに大きな影響を与える大一番は、各試合で勝負所を上手く制したウメハラゴールドがストレート勝利。4ポイントを獲得して一気に首位のネモオーロラを抜き去った。

ネモオーロラとしては各メンバーが良い動きを見せたものの、相手の戦略面に対応することができず最後の追い足で届かなかった印象。これはオーダーの読み合いが今一つ噛み合わなかったことが要因か。

一方のウメハラゴールドは、全体の流れが事前のチーム戦略通りに読み合いが進んだことに加え、追いかける側だからこそプレッシャーに飲まれず要所で勝ちに行く姿勢を出せたことが大きいか。これで第4節以降を全て勝利して4連勝となっており、どこまでこの勢いが続くのか注目したいところである。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 キチパ
(ザンギエフ)
1-2 まちゃぼー
(豪鬼)
中堅戦 sako
(メナト)
0-2 ウメハラ
(ガイル)
大将戦 ネモ
(ギル)
1-2 カワノ
(コーリン)
獲得ポイント 0 4

SECTION7 第7節振り返り

第7節はなんと全てのMATCHがストレート勝利で決着とチームごとの明暗が大きい結果となった。

大きくポイントを伸ばしたのはトキドフレイム、マゴスカーレット、ウメハラゴールドの3チーム。トキドフレイムとウメハラゴールドは総合獲得ポイントでネモオーロラを上回ったほか、マゴスカーレットもモモチスプラッシュを抜き5位に浮上。ここからの活躍次第では脅威となりえる可能性がある。

対するモモチスプラッシュ、フードガイア、ネモオーロラは残りのMATCHが少なくなってきた段階で獲得ポイントなしと痛恨の状況に。いずれのチームも各選手の動き自体は非常に良いものの、一度相手に傾いたペースを取り戻す勝負勘や戦略面において、やや後手に回ってしまっている印象。

次節からは終盤戦に入り、いよいよ1ポイントの差が重くのしかかってくる局面。その1ポイント獲得に向けて、各選手が今まで以上の気迫で戦うさまを、ぜひ見逃さずにその目に焼き付けてほしい。