2020月11月14日

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第8節対戦結果レポート

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第8節対戦結果レポート

『ストリートファイターV チャンピオンエディション』のカプコン公式チームリーグ戦“ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020”は、今回で全10節中の第8節といよいよ終盤戦に突入。

第7節では、なんと全MATCHで勝利チームが先鋒戦、中堅戦、大将戦を制して大量ポイントを獲得。勝敗の明暗が今まで以上にくっきり分かれることとなった。

本記事では、第8節の各MATCHにおける試合内容のレポートはもちろんのこと、各チームのメンバー起用やキャラクターBANにおける戦略の狙いなどについても考察。

残り試合数が僅かとなり、グランドファイナルに向けて逃げ切りを図る上位チームと、それに猛追する下位チーム。お互いの目論見がはっきりする中で繰り広げられるゲーム内外の熱い読み合いを今一度振り返っていこう。

INDEX

[目次]


ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2020のルール

・1ラウンド99秒、2ラウンド先取制。2試合先取で勝利。
・各マッチは先鋒・中堅・大将戦を行い、勝利すると先鋒、中堅は1ポイント、大将のみ2ポイントを獲得。
・全10節を終了した時点で総合獲得ポイントの上位3チームがグランドファイナルへ進出。
・各チームは4人で編成され、各マッチごとに出場する選手を選ぶことができる。
・各マッチでは出場選手3名が発表された後、相手チームが使用するキャラクターを1体指定し、そのマッチ内で使用不可能にすることができる(キャラクターBAN)


SECTION8 第8節組み合わせ

第8節の対戦カードは以下の通り。

マゴスカーレット 対 モモチスプラッシュ
フードガイア 対 ウメハラゴールド
ネモオーロラ 対 トキドフレイム

最注目は、現在4位のフードガイアと2位のウメハラゴールドの対決。フードガイアはここでポイントが伸ばせないと逆転が難しい状況となっている。しかし、相手は第4節以降連勝を重ねているウメハラゴールド。チームの勢いに差がある状況をフードガイアが持ち前の知略でどう攻略するのかが見ものだ。

次点で注目したいのが、前節でとうとう首位から陥落した3位のネモオーロラとそれに入れ替わる形で首位となったトキドフレイム。先のマッチアップに加え、こちらの対決によるポイントの動向も重要であり、もしどちらかのチームがストレートで勝利するようなことがあれば、この先の3位争いに大きな影響を与えるだろう。


【MATCH1】マゴスカーレット 対 モモチスプラッシュ

・出場選手

まず、MATCH1は5位のマゴスカーレットと6位のモモチスプラッシュの対決。前半戦では第5節で激突しており、その際はマゴスカーレットが中堅戦・大将戦を制し勝利している。

出場選手のラインナップは、両チームとも前半戦と変更なし。よってチーム戦略の読み合いはBANの選択とオーダーによるところとなる。

マゴスカーレットは前節を待望の全勝で終え、下位ながらグランドファイナルに向けて勢いをそのままに全勝狙いといったところ。対するモモチスプラッシュは自力での上位入りが難しい状況だが、その僅かな希望を残すためにもここで大きくポイントを伸ばしつつ、マゴスカーレットの望みを断つことが求められる戦いとなった。

・BAN対象キャラクター

続くBAN対象の選択ではマゴスカーレット側はラシードを、モモチスプラッシュ側は春麗を封じられた。

前半戦では水派のコーリンとももちのセスがBAN対象となっていることから、それに次ぐ選択肢としてお互い順当な采配。

しかし、マゴスカーレットとしては、ここまでエースとしてチームを引っ張ってきたもけがメインキャラクターを使用できないのはやや不安材料。前節で待望の初勝利を挙げた水派がその分をカバーできるかがポイントとなった。

・先鋒戦:もけ 対 藤村

互いに1ポイントも落とせない状況の中、気になる先鋒戦のオーダーはもけのキャミィと藤村の豪鬼というセオリーに則ったBAN対象同士が選ばれた。

もけは、ここまで7戦4勝で第5節以降3連勝中と、マゴスカーレットの勢いの原動力的存在。しかし、キャミィを使用した過去2戦では勝ち星が挙げられていないため、ここが正念場といったところ。

一方の藤村は、ここまで1勝のみとなかなか結果に結びつかない状態だが、その1勝はサブキャラクターの豪鬼を使用しての勝利であり、その内容も藤村らしいものだった。

妥当なBAN選択とオーダーから、おそらく両者ともこの組み合わせを予想しており、その準備の内容による試合運びが注目される一戦となった。

お互いサブキャラクターの使用ということで、その練度が一つのポイントとなる組み合わせは、両キャラクターの高い攻撃力を意識したジリジリとした展開からスタート。

第1ラウンドではもけ“キャミィ”のしゃがみ中キックの“ヒット確認”から始まり、中盤では藤村“豪鬼”のしゃがみ中キックでの“差し込み”からVトリガーI“怒髪衝天(どはつしょうてん)”の発動を絡めたコンボを炸裂。一進一退の攻防で互いの体力が少なくなる中、藤村“豪鬼”は残り3秒、僅かに体力負けしていたところから“EX豪波動拳”を2連続でガードさせることで体力を逆転。そのままタイムアップに持ち込みラウンドを先取する。

秀逸な状況判断を見せた藤村“豪鬼”だが、第2ラウンドではもけ“キャミィ”が攻めの部分で高い判断力を発揮。画面中央から“EXキャノンストライク”をヒットさせて“起き攻め”のチャンスを獲得すると、続く展開で立ち中パンチのカウンターヒット時限定のコンボを決めることに成功。これにより“起き攻め”を継続させて、そのまま第2ラウンドを取り返す。

互いに調子の良さを見せた後の第3ラウンドは、EXゲージを温存気味に試合を進めた藤村“豪鬼”が、強みの“高火力”を発揮。途中、画面端に追い詰められた状態からVスキルI“羅漢豪脚(らかんごうきゃく)”を使って位置を入れ替えると、続く“起き攻め”で打撃を通してクリティカルアーツ“赤鴉空裂破(せきあくうれつは)”を絡めたコンボを決めることに成功。もけ“キャミィ”の体力を奪うと、そのまま投げを決めてK.O。試合運びのうまさで1試合目を制した。

もけ“キャミィ”は1試合目こそ落としてしまったものの、高い集中力を緩めることなく2試合目を展開。先ほどと同じようにしゃがみ中キックの“ヒット確認”からコンボを決めると、そこからの“起き攻め”で大きな体力リードを作っていく。先ほどは似たようなシーンから逆転を許してしまったものの、続く展開では藤村“豪鬼”の反撃を警戒して、一度立ち回りに戻していく。序盤の体力差に加え、これまで有利に進めた地上戦に引き込むことで、より確実な展開を作ることに成功。この戦術により流れを引き寄せることに成功し、ラウンドを連取。持ち前の安定感を発揮して3試合目に持ち込んだ。

1試合目を藤村“豪鬼”が、2試合目をもけ“キャミィ”がそれぞれ良い試合展開で取り合った末の3試合目は、それまでと一変して“読み合い”が勝敗のポイントになった。もけ“キャミィ”のしゃがみ中キックに苦しむ藤村“豪鬼”は、そのリーチの外側から飛び道具“豪波動拳”を使うことで相手の動きを抑制しようとする。それに対して、もけ“キャミィ”は前ジャンプを“豪波動拳”に噛み合わせることに成功。

先ほどまでの安定重視の動きから、要所でリターンを取るスタイルにチェンジしたもけ“キャミィ”は、続く展開でも試合を主導。藤村“豪鬼”がVトリガーI“怒髪衝天(どはつしょうてん)”の発動から攻勢に出るところに、無敵技“EXキャノンスパイク”で割り込むことに成功し、勝利へのリーチを先にかける。

立ち回りに加え、読み合いも制された藤村“豪鬼”はこの展開に苦戦。第2ラウンドでは、先に画面端に追い詰めて残り体力1割まで攻め立てるものの、劣勢が攻めの意識を強めてしまったのか、続く展開で再度もけ“キャミィ”に“キャノンスパイク”での割り込みを許してしまう。これで一転攻勢となったもけ“キャミィ”は、続く“起き攻め”の打撃を決めると、最後はギリギリの体力ながら再度立ち回りを展開。藤村“豪鬼”の動き出しに“EXキャノンストライク”をヒットさせてK.O。自身の持ち味に加え、エースとしての勝負勘で試合を進めたもけ“キャミィ”が、バトルカウント“2-1”で先鋒戦を勝利した。

・中堅戦:マゴ 対 ジョニィ

先鋒戦をマゴスカーレット勝利で迎えた中堅戦は、マゴとジョニィのかりん同キャラ戦。
ここではお互いがかりん以外のキャミィ、Gという手札を警戒。その結果、まずはかりんで様子見をするという読みが噛み合った結果、ミラーマッチの力比べとなった形だ。

また、両者はここまで6戦2勝と戦績もイーブン。ベテランであり、リーダーとしてチームを引っ張るマゴと、若手ながら中盤以降調子を上げモモチスプラッシュの重要な戦力となっているジョニィ。お互いのプライドが掛かりながら、チームにとっても重要な中堅戦は、自身の実力とキャラクターの練度がポイントとなる熱い展開となった。

かりん同キャラ戦ということで近距離での応酬が予想されたものの、試合は開始直後から前ダッシュで攻め込んでいくジョニィ“かりん”に対し、マゴ“かりん”はそれを受けつつも隙を見て技を返していくという、お互いのプレイスタイルの違いが見える面白い展開に。

1試合目第1ラウンドは、立ち強キックでクラッシュカウンターを誘発して“起き攻め”を仕掛けたジョニィ“かりん”に対し、マゴ“かりん”は無敵技の“EX烈殲破(れっせんは)”での切り返しからVトリガーI“神月流 紅蓮の型(かんづきりゅうぐれんのかた)”を発動。一転攻勢に回ると、相手の体力を正確に把握した後ろ投げを決めて、まず第1ラウンドを先取する。

続く第2ラウンドでは、マゴ“かりん”が先手を取り攻め立てるも、先ほどとは逆にジョニィ“かりん”がしゃがみ中パンチの“暴れ”からチャンスを獲得。“起き攻め”では、マゴ“かりん”のバックダッシュを読み切り、しゃがみ強パンチでクラッシュカウンターを取ることに成功。続く“表裏の二択”にも読み勝ち、マゴ“かりん”をスタン。持ち前の攻めのセンスを発揮して第2ラウンドを取り返す。

ジョニィ“かりん”はこれで流れをつかんだとみるや、第3ラウンドはさらに攻勢を強め、攻めを止めようとするマゴ“かりん”のさらに先を行く立ち強キックで再度クラッシュカウンターを獲得。しかし、これに対してマゴ“かりん”は焦ることなくあくまで地上戦を展開。その姿勢が功を奏し、中盤で立ち中パンチの“差し返し”から大きく体力を奪うと、終盤にはジョニィ“かりん”の攻めのタイミングを掴み、“置き技”の立ち強キックからVトリガーI“神月流 紅蓮の型”を発動。そのままクリティカルアーツ“神月流 覇道六式 覇者の型(かんづきりゅう はどうろくしき はしゃのかた)”まで決めてK.O。ベテランらしい老獪な試合展開で1試合目をマゴ“かりん”先取する。

2試合目でジョニィはキャラクターをGに変更。かりんとGのマッチアップとなったが、ミラーマッチを制したことでその後のキャラクター変更も含めマゴがやや優位に立ったといえる。

2試合目はジョニィ“G”がキャラクター変更をしっかりと活かし、試合の主導権を獲得。第1ラウンドこそEXゲージを温存したコンボ判断の結果により落としてしまうものの、続く2ラウンド目では、温存したEXゲージを活かして逆転。第3ラウンドでも優位な立ち回りでEXゲージをうまく溜めると、最後はクリティカルアーツ“パンゲアバースト”のコンボでフィニッシュ。ここまではプラン通りといった形で2試合目を取り返した。

この展開を受けてマゴはキャラクターをキャミィに変更。先ほどのかりんとGの組み合わせでは、かりんのジャンプ攻撃がGに対空されやすかったが、キャミィの場合は“キャノンストライク”があることで攻めやすくなるのがポイントである。

3試合目第1ラウンドでは、ジョニィ“G”が体力を先行した中盤、マゴ“キャミィ”がVトリガーI“デルタドライブ”を発動。ジョニィ“G”の牽制に対してVトリガーで強化された“キャノンストライク”からコンボを決めると、画面端に追い詰めたまま続けて“EXキャノンストライク”で猛襲。地上と空中の両面からプレッシャーをかけることでジョニィ“G”のガードを崩し、目論見通りに第1ラウンドを先取する。

このやや苦しい展開に対し、ジョニィ”G”は持ち前の攻めのスタイルで応戦。第2ラウンドを“置き技”の立ち強パンチから先行すると、続く“起き攻め”を打撃、投げと順番に成功させてあっという間にスタン。終盤には、VトリガーI“マキシマムプレジデント”発動による時間停止を利用して状況を確認し、対空を決めてラウンドを取り返す。

これに対してマゴ“キャミィ”は、負けじと第3ラウンドで序盤から攻める態勢に切り替える。しかし、ここでジョニィ“G”はその攻めを“キャノンストライク”に絞った受けの立ち回りで対応。マゴ“キャミィ”のVトリガーI“デルタドライブ”を受けきると、EXゲージ満タンの万全の態勢でVトリガーI“マキシマムプレジデント”を発動。しゃがみ中パンチのヒットからしっかりと“パンゲアバースト”を絡めたコンボを決めて決着。1試合目を落としたことでキャラクター選択が不利になりながらも、その展開を持ち前の攻めの姿勢で粉砕したジョニィ“G”がバトルカウント“2-1”で勝利した。

・大将戦:水派 対 ももち

目まぐるしいキャラクター変更による激戦をジョニィが制したあとは、水派のコーリンとももちのセスが大将戦で激突。ももちにはコーリンという選択もあったが、ここではメインキャラクターであるセスを起用した。

水派は、第7節で中堅戦に出場して待望の初勝利を獲得。試合自体も非常に良い内容で展開し、この終盤でいよいよエンジンがかかってきたところ。リーダー・マゴとしても、その勢いを信じて大将戦に起用したといえるだろう。

一方のももちは、ここまで全てのMATCHに出場。第6節、第7節とセスをBAN対象にされてしまい苦しめられていたものの、このMATCHではセスを使うことが出来るということでチームにとって重要な一戦である大将戦で出陣。互いに勝ちへの意欲が高まる中、正攻法であるメイン同士の緊張感のある一戦となった。

この試合でももち“セス”は、Vスキルに“丹田ブースター”を選択。地上戦のやり取りでリターンを上げる狙いを見せた。

1試合目第1ラウンドは、序盤にももち“セス”が“クルーエルディザスター”でダウンを奪うと、その後の攻めでは水派“コーリン”の動き出しに対して“置き技”の立ち弱キックから“スピンペンデュラム”で画面端に運びつつ相手をスタン。セスらしい攻めの強さを発揮して第1ラウンドを先取する。

火力の高さを盾にしたプレッシャーで攻めるももち“セス”に対し、水派“コーリン”は堅実な立ち回りから有利な読み合いを仕掛けることで応戦。第2ラウンドでは立ち強パンチでの対空から攻めの機会を得ると、タイミングを遅らせた打撃を上手く決めて画面端へ。スタン直前となったところで、“EXヘイルストーム”を使った展開の早い攻めを仕掛けるが、ここはももち“セス”が“EXマッドクレイドル”でしっかりと切り返す。この辺りはももち自身がコーリンを使っているが故の判断力と言えるだろう。

ももち“セス”はこれでいったん窮地を脱すると、VスキルII“ヘカトンケイル・グライド”でVゲージを溜めてからVトリガーI“丹田イグニッション”を発動。途中コンボが繋がらないシーンがあったものの、最後は攻めの圧力を使って“EXヘカトンケイル”をヒット。持ち味の地上戦の巧みさと、セスの強みを上手く組み合わせたももち“セス”が1試合目を先取した。

1試合目で勢いを作ったももち“セス”は、2試合目になると地上戦に加え空中からの攻めも展開することで試合を主導。水派“コーリン”が1試合目の結果を受けて、地上戦に対応しようとしたところの裏を突き、第1ラウンドを先取する。

水派“コーリン”としては完全に後手に回ってしまったが、第2ラウンドでは持ち味の高い対応力を発揮。相手の地上戦のリズムをつかみ体力を先行すると、中盤にはももち“セス”の空中技“アナイアレイトソード”に対して“EXフロストタッチ”で返すという対策を見せてラウンドを取り返す。

水派“コーリン”としてはこの好プレーによって相手の動きを抑制し、流れを取り戻そうとする、しかし、そこをももち“セス”は歴戦の経験を活かした心理戦で対応。第3ラウンド開始直後に“アナイアレイトソード”を使い、動揺していないさまを見せつけると、再度ジリジリとした地上戦に持ち込んで水派“コーリン”をペースダウンさせることに成功する。

これによりペースを握りなおしたももち“セス”は、“差し返し”を狙った地上戦でプレッシャーをかけながら試合を展開。そのまま体力を徐々に削り、最後は水派“コーリン”が果敢な前ダッシュをしたところに“アナイアレイトソード”を噛み合わせて、クリティカルアーツ“丹田ディストーション”までを決めてフィニッシュ。バトルカウント“2-0”とももち“セス”が実力差を見せつけるような内容で大将戦を制した。

・総評

接戦となったBAN対象同士の先鋒戦をマゴスカーレットが勝利したものの、続く中堅戦・大将戦をモモチスプラッシュが制して3ポイントを獲得となった。

試合内容では、今期SFLでは初と言っていい目まぐるしいキャラクターの被せ合いを制した中堅戦がポイント。若手のジョニィが劣勢を覆し、チームにいい影響を与えたことが大将戦まで尾を引いたといっても過言ではないだろう。

これにより、マゴスカーレットとモモチスプラッシュは獲得ポイントで横一線に。どちらも上位進出が難しいのは依然変わらないものの、可能性自体が残されていることから次節以降の活躍にはまだまだ注目だ。

 

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 もけ
(キャミィ)
2-1 藤村
(豪鬼)
中堅戦 マゴ
(かりん、キャミィ)
1-2 ジョニィ
(かりん、G)
大将戦 水派
(コーリン)
0-2 ももち
(セス)
獲得ポイント 1   3

【MATCH2】フードガイア 対 ウメハラゴールド

・出場選手

続くMATCH2では、4位のフードガイアと2位のウメハラゴールドが激突。前半戦では第5節にてカワノとまちゃぼーの活躍によりウメハラゴールドが勝利した組み合わせだが、出場選手の並びには双方変化無し。

この時点でフードガイアは3位のネモオーロラと6ポイント差を付けられていることから、この上位チームとの直接対決を制することで一気に差を縮めたいところ。対するウメハラゴールドも2位とはいえ、3位との差は僅か1ポイント。決して安泰とは言えないため、ここでフードガイアを止めることでグランドファイナルへの道筋をより確実にしたい状況である。

・BAN対象キャラクター

BANキャラクターの選択ではフードガイアはR・ミカが、ウメハラゴールドはガイルが対象に。

フードガイアは前半戦で唯一ウメハラゴールドに対してガイルをBAN対象から外したチームであり、その大局観からくる判断がこの大事な終盤戦でウメハラの戦力を削ぐことに成功した。

対するウメハラゴールドは前半戦ではShutoのユリアンを選択しており、ここではふ〜どのR・ミカを封じるという、爆発力のあるキャラクターを選ばれる不確定要素を極力排除しようという狙いが見られた。

・先鋒戦:どぐら 対 ウメハラ

先鋒戦のオーダーに注目が集まる中、選ばれたのはどぐらのベガとウメハラの影ナル者。この二人は前半戦でも中堅戦でマッチアップしており、その時はウメハラのガイルをどぐらのベガが撃破。このMATCHでもフードガイア側はウメハラの先鋒出場を読み切ってどぐらを起用した。

どぐらはここまで全てのMATCHに出場し、前半戦で3勝を挙げたものの後半戦では勝ち星なしとやや調子を落とし気味。優勢なマッチアップを実現させたことから、ここで復調の兆しを見せたいところ。

対するウメハラは後半戦でガイルを使えるケースが増えたため、影ナル者の起用は第4節以来。影ナル者単体の戦績では3戦2勝と勝ち越しているものの、久々の起用ということもあり、その仕上がり具合が気になるところとなった。

ベガと影ナル者の組み合わせでは、ベガのVスキルI“サイコリジェクト”により飛び道具が機能しづらいため、影ナル者としてはリスクを負ってでも近距離戦を仕掛けて高い火力で押し切るのが狙いとなる。

まず1試合目第1ラウンドは、ウメハラ“影ナル者”が狙い通りに試合を展開。序盤に大胆な前歩きからコンボを決めると、続いて対空を恐れずに前ジャンプから連続で攻め込んでいく。そのまま画面端に追い詰めると、ベガの長い通常技に対応するようにVスキルI“穿波活殺(せんはかっさつ)”をヒット。その後の展開でもタイミングを遅らせた打撃や投げを使い分けることで、どぐら“ベガ”を早々にスタンさせ、早々にラウンドを先取する。

続く第2ラウンドでは、どぐら“ベガ”がその攻めの姿勢に応えるように自らも積極的なスタイルにチェンジ。ウメハラ“影ナル者”の動き出しに立ち強パンチを“差し込み”、そこからコンボを決めると、続く立ち回りでは多段技の“ダブルニープレス”を主体に攻めることでウメハラ“影ナル者”の“穿波活殺”に対応して大きく体力をリードする。この苛烈な攻めに対し、ウメハラ“影ナル者”は無敵技“EX昇龍拳”で割り込むものの、これに負けじとどぐら“ベガ”はすぐさま立ち弱キックの“暴れ”を選択し、展開は一気に乱打戦へ。ここではどぐら“ベガ”がそのお互い前のめりになったところから、上手くバックダッシュを混ぜることで相手のペースを乱しラウンドを取り返す。

互いに攻める流れとなった試合は、第3ラウンドでウメハラ“影ナル者”がさらに強気な攻めを見せる展開に。ウメハラ“影ナル者”は、ラウンド序盤から連続した前ジャンプで近距離戦を仕掛けることに成功すると、コンボの起点となる打撃技をチラつかせながら投げでガードを崩し、体力をリードしていく。対するどぐら“ベガ”は、途中で“EXダブルニープレス”の奇襲でターンを取り返そうとするものの、これをウメハラ“影ナル者”にジャンプでかわされてしまい、さらにダメージを追ってしまう。ウメハラ“影ナル者”はそのまま体力差を活かした立ち回りで試合を有利に進め、最後はどぐら“ベガ”の“起き攻め”に対して後ろ投げを決めてフィニッシュ。影ナル者らしい荒々しい攻めで試合を先取する。

1試合目を前ジャンプと投げにより良いようにされてしまったどぐら“ベガ”だが、2試合目では第1ラウンド中盤から反撃を開始。これまで苦しんでいたジャンプに対してしゃがみ強パンチの対空を成功させると、そのままVトリガーII“サイコナイトメア”を発動。これにより強力なプレッシャーを手に入れ攻勢に回ると、中盤にはウメハラ“影ナル者”の無敵技“EX昇龍拳”を誘うことに成功。これにしっかり反撃を決めたことで大きく体力を奪い、ギリギリのところでラウンドを取り返す。

このラウンドで相手のリズムを掴みだしたどぐら“ベガ”は、続く第2ラウンドを落としてしまうも、第3ラウンドでは相手の動きに合わせたしゃがみ中キックからコンボを決めて体力を先行。ウメハラ“影ナル者”の攻めに対して、“EXデビルリバース”や“EXヘッドプレス”といった空中からの動きを混ぜることで的を絞らせず、不用意に攻め込んできたところをVスキルI“サイコリジェクト”やしゃがみ中キックで咎めていくという受けの形で対処。持ち味を活かした展開でペースとともに試合を取り返す。

この展開にウメハラ“影ナル者”はややペースダウン。3試合目第1ラウンドでは前ジャンプと“灼熱波動拳”を使い分けて攻めのチャンスを窺うも、受けの態勢が整ったどぐら“ベガ”には通用せず、的確な対空によって逆に体力を奪われてしまう。一連の流れをチャンスと見たどぐら“ベガ”は、再度徐々に攻勢に回り要所でコマンド投げ“サイコチャージ”や、それを意識させた立ち強キックでクラッシュカウンターを誘発し、勝利へリーチをかける。

第2ラウンドでもどぐら“ベガ”は試合を主導し、攻めを仕掛け続けるウメハラ“影ナル者”に対し、体力の低さという弱点を突く狙いで再度乱打戦を展開。この狙いがうまく行き徐々に体力を先行すると、終盤には無敵技“EX昇龍拳”の割り込みを再び読み切ってしっかりとガード。どぐら“ベガ”は、終始ウメハラ“影ナル者”がペースを握ることを許さないまま試合を進め、最後は“サイコブラスト”を相手の動き出しにヒットさせてK.O。バトルカウント“2-1”と激しい攻め合いとなった中、上手く持ち味の受けの形を作り上げたどぐら“ベガ”が接戦を勝利した。

・中堅戦:ふ~ど 対 カワノ

フードガイアが先勝で迎えたMATCH2はフードのポイズンとカワノのコーリンの中堅戦対決に続く。フードガイアはShutoをまちゃぼーに当てるプランのもと、ここでも読みをかみ合わせ完璧なオーダーを見せる。

ふ~どは今回を含めた全てのMATCHに出場し、その内5回でBAN対象となりながらも複数のキャラクターを使い分けて勝率5割以上という“BAN戦略に強い”というチームの特徴を最も体現している選手。ここでは第5節以来となるポイズンを起用した。

一方のカワノもここまで5戦3勝と同じく勝率5割オーバーを誇る好調な選手。この中堅戦では自身がサブキャラクターにポイズンを用意していることから、ここではその知識を活用した戦いぶりが期待されることとなった。

まず1試合目は持ち前のリーチで相手の接近を阻むポイズンに対し、コーリンがVトリガーII“アブソリュートゼロ”を駆使して攻め立てるという展開でスタート。第1ラウンドの開幕直後、カワノ“コーリン”が積極果敢なダッシュやジャンプで接近を図るも、ふ~ど“ポイズン”はこれをしゃがみ強パンチや“ハートレイド”で迎撃。ラインを下げつつも僅かな手数で体力の半分を奪うと、続く展開では割り込みの立ち弱キックや“置き技”のしゃがみ中キックからのコンボを決めてラウンドを先取。まずはお手本のような受けの形を作り上げる。

しかし、続く第2ラウンドではカワノ“コーリン”が秀逸な受けを展開。先ほどとは逆に前ダッシュで詰め寄るふ~ど“ポイズン”に対し、カワノ“コーリン”は“置き技”の立ち弱キックから“EXパラベラム”で対処。中盤にはVトリガー発動の時間停止で状況を確認をし、ふ~ど“ポイズン”のしゃがみ強パンチを“EXフロストタッチ”で受け止めて大ダメージを与えるという好プレーでラウンドを取り返す。

互いが優れた対応を見せたことから、いかにそれを掻い潜って得意の攻めの形を作るかがポイントとなる試合は、第3ラウンドでVトリガーを上手く活用したカワノ“コーリン”が流れをつかむ。カワノ“コーリン”は序盤にややダメージを追ってしまうものの、そのダメージを布石として相手のスタン値を溜めた状態から先にVトリガーII“アブソリュートゼロ”を発動。ふ~ど“ポイズン”がバックダッシュで距離を取ろうとするところに距離の長い前ダッシュからしゃがみ弱キックを間に合わせ、続くコンボでふ~ど“ポイズン”をスタン。さらにはその後のダブルアップにも成功しまずはカワノ“コーリン”が試合を先取する。

カワノ“コーリン”は2試合目でも序盤に体力を先行されることを気にせず、むしろVゲージを先に溜めることで中盤を制圧するという強気の戦略を展開。さらには、ポイズン使いならではの知識や感覚を活かし、ふ~ど“ポイズン”の要所の技選択を“EXフロストタッチ”で切り返し一方的に攻め立てていく。

やや圧倒的な形でカワノ“コーリン”が第1ラウンドを先取するが、続く第2ラウンドからはふ~ど“ポイズン”が一度は崩れた受けの形を徐々に整えはじめる。第2ラウンドでは中盤のVトリガーII“アブソリュートゼロ”による画面端のプレッシャーを、後ろ投げを決めることで対処。スペースを作りそこから本来の受けの形とすることで、ポイズンらしい展開を作る。さらに、第3ラウンドではお互いのVトリガーがぶつかり合って体力が少なくなった後半、カワノ“コーリン”の攻めが緩み守りに入ろうとした後ろジャンプに対して、クリティカルアーツ“ラブハリケーン”で対空するという優れた判断力による対応で試合をイーブンに持ち込む。

これで流れを引き寄せたふ~ど“ポイズン”は、3試合目でも底力を発揮。カワノ“コーリン”が一貫した強気の攻めで体力を先行するも、ふ~ど“ポイズン”は冷静さを失わず的確な牽制や対空で対応。その丁寧な立ち回りからチャンスを獲得すると、攻めのターンでは相手に暴れを許さない堅実な連係で逆転に成功。先にリーチをかける。

一方のカワノ“コーリン”は劣勢になりながらも、その強気な姿勢を変えることなく次々と攻めを展開。第2ラウンドでは中盤に画面端でふ~ど“ポイズン”をスタン直前まで追い詰めることに成功するが、その後の投げを読まれてしまい逆にしゃがみ中キックからVトリガーI“ポイズンカクテル”の発動を許してしまう。ふ~ど“ポイズン”は窮地から一転攻勢に出ると、対空から続く近距離の読み合いを老獪な後ろ下がりで投げの空振りを誘発。最後はこの隙にしっかりと“ファイアスコール”を絡めた大ダメージコンボを決めて、カワノ“コーリン”をK.O。一時は劣勢となりながらも、ベテランならではの高い対応力や判断力を駆使したふ~ど“ポイズン”がバトルカウント“2-1”で先鋒戦に続く接戦を勝利した。

・大将戦:Shuto 対 まちゃぼー

先鋒戦・中堅戦と激戦となった末の大将戦は、Shutoのユリアンとまちゃぼーのネカリがマッチアップ。

Shutoは前半戦にウメハラゴールド戦で出場したものの、その際はメインキャラクターのユリアンがBAN対象となったため、今回が初のユリアン起用となる。オーダーの読み合いに加え、チームが連勝したことで作った勢いをそのままにストレートでのウメハラチーム打倒が期待された。

一方のまちゃぼーは、ここまで6戦に出場してネカリで3勝、豪鬼で1勝とウメハラゴールドの好調を支えてきた選手。このMATCHでもフードガイアの鍵となるShutoを止める役割として、重要な大将戦を務めることになった。

ユリアンとネカリの組み合わせではVゲージの使い方が一つのポイント。ユリアンのVトリガーI“エイジスリフレクター”を絡めた読み合いは強力無比であり、本来であればVリバーサルも使って凌ぎたいところ。しかし、ネカリの場合Vリバーサルを使ってしまうとVゲージを3ブロック消費するVトリガーである“力の迸発(ほうはつ)”が発動できなくなってしまうケースが増えてしまうことから、ネカリ側のVゲージの運用やそれまでの立ち回りに工夫が必要となる。

1試合目第1ラウンドは、まちゃぼー“ネカリ”が持ち前の的確な立ち回りの判断で試合を先行。Shuto“ユリアン”の“バイオレンスニードロップ”による空中からの奇襲に対して“猛る灯火”の対空を決めると、続けざまに“置き技”の立ち強キックによるクラッシュカウンターやコマンド投げの“大地の仮面”で体力を大幅にリード。“力の迸発”による性能強化を必要としない形で第1ラウンドを先取する。

続く第2ラウンドもまちゃぼー“ネカリ”は序盤の立ち回りで試合の流れを作ろうとするが、ここではShuto“ユリアン”が素早い判断の立ち強キックによる対空から攻めを展開。打撃と投げを連続で決めてまちゃぼー“ネカリ”をスタン。一気にラウンドを取り返す。

これで勢いを作ったShuto“ユリアン”は、第3ラウンドでも中盤に不意を突いた前ダッシュから立ち中パンチでカウンターを取ることに成功。カウンターヒット時のみコンボになるしゃがみ強パンチにしっかりと繋ぎ、大きく体力を奪っていく。これで劣勢となったまちゃぼー“ネカリ”は、堪らず“力の迸発”を発動。その高いプレッシャーでShuto“ユリアン”の“EXデンジャラスヘッドバット”を誘い出すと、続く展開では体力がギリギリになりながらもVトリガーI“エイジスリフレクター”の攻めを凌いでラウンドを勝利。Shuto“ユリアン”の攻めに屈せず上手く捌くことで試合を先取する。

序盤に試合の流れをつかまれてしまっているShuto“ユリアン”は、2試合目からそれまで見られなかった飛び道具“メタリックスフィア”を使うことでまちゃぼー“ネカリ”の接近への対応を行う。しかし、まちゃぼー“ネカリ”はその展開も見越していたか、すぐさまVスキルI“力の集約”による相打ちや突進技“円盤の導き”による相殺でさらに上の対応を見せる。

第1ラウンドではまちゃぼー“ネカリ”が早々にShuto“ユリアン”を画面端に追い詰めると投げを主体に体力をリード。約8割の体力を残した状態でトリガーI“エイジスリフレクター”を使わせることに成功し、これを丁寧に受けることでラウンドを先取する。

立ち回りで試合を掌握したまちゃぼー“ネカリ”は、そのまま第2ラウンドもShuto“ユリアン”の“EXチャリオットタックル”を垂直ジャンプでかわしたところから攻めを展開。Shuto“ユリアン”が画面端から脱出しようとする動きを突き、なす術なく固まってしまったところにコマンド投げ“大地の仮面”が炸裂。そのまま2連続の投げを決めて圧巻の形でフィニッシュ。チームが窮地に陥りながらも、バトルカウント“2-0”と抜群の安定感による試合運びで大将戦を勝利した。

・総評

先鋒戦、中堅戦の接戦をフードガイアが制したものの、大将戦ではチームの層の厚さを見せつけたウメハラゴールドが勝利。ポイントでは“2-2”とイーブンに終わった。

フードガイアとしてはこれまでの連敗をストップできたものの、残り2節と考えると獲得ポイントでは物足りないところ。随所で見られた勝負所の強さが今後も発揮できれば、まだまだ上位への可能性は残されている。

一方のウメハラゴールドとしてはウメハラ、カワノが敗れてしまったものの、まちゃぼーという信頼できる大将がいることでオーダーの采配や試合運びを積極的にチャレンジできるところがチームの強みといえるだろう。ポイントも着実に伸ばしていることからグランドファイナルにより一歩近づき、正に隙が無い状態となっている。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 どぐら
(ベガ)
2-1 ウメハラ
(影ナル者)
中堅戦 ふ~ど
(ポイズン)
2-1 カワノ
(コーリン)
大将戦 Shuto
(ユリアン)
0-2 まちゃぼー
(ネカリ)
獲得ポイント 2 2

【MATCH3】ネモオーロラ 対 トキドフレイム

・出場選手

第8節最後のMATCHは、3位のネモオーロラと首位のトキドフレイムという上位チーム同士のマッチアップに。前半戦ではトキドフレイムが先鋒戦・中堅戦を制したものの、大将戦ではリーダー・ネモが活躍したマッチアップである。

ネモオーロラはこのMATCHでまたしてもリーダー・ネモがサポートに回るという大胆な作戦を実行。これは第3節のマゴスカーレット戦でも見られた采配であり、その時はオーダーの読み合いも相まってストレート勝利を収めている。

一方のトキドフレイムは前半戦と変わらずときど・板橋ザンギエフ・りゅうせいのラインナップを選出。前節入れ替わりで首位に立ったこともあってか、奇をてらわずに真っ向からぶつかる姿勢を見せた。

・BAN対象キャラクター

BAN対象の選択ではネモオーロラ側がザンギエフ、トキドフレイム側がユリアンという選択となった。前半戦ではラシードと豪鬼がBAN対象となっており、この中の選択ではお互いに妥当といえる判断。

しかし、ネモオーロラ側としては、このBAN対象の読み合いがキチパ起用のポイント。ネモが出場した場合ユリアンが封じられてギルの起用が順当となるが、それよりもキチパを起用してメインのザンギエフと前半戦で勝率が高かったアビゲイルという二者択一を迫るほうが効果的だと考えたからこそ。出場選手選択の時点から大胆な采配を取ったといえる。

・先鋒戦:sako 対 りゅうせい

先鋒戦の組み合わせはsakoの影ナル者とりゅうせいのセスが激突。これはトキドフレイムの順当なオーダーに対し、それを見越したネモオーロラが狙い撃ちした形。

sakoとしてはここでセスのミラーマッチに持ち込むこともできたが、予め準備していたのかここでは影ナル者を選択。ここまでのセス、メナトに続いて3キャラクター目の起用である。

対するりゅうせいはユリアンがBAN対象となったことで、ここまでにも起用していたセスを選択。単体の戦績では3戦2勝とサブキャラクターながら高い勝率を誇っており、その内1戦は相手のメインキャラクターを破るといった活躍も見せている。

自身もセスを使う上で対策を施してきたsakoの影ナル者に対し、仕上がりの良いりゅうせいのセスがどうやって立ち向かうのかが注目される1戦となった。

この試合でりゅうせい“セス”はVスキルに“丹田ブースター”を選択。飛び道具対策として“丹田エンジン”よりも、一回の読み合いからより高いリターンを狙う構えだ。一方のsako”影ナル者”はVスキルに“穿波活殺(せんはかっさつ)”を選ぶことで空中からの“アナイアレイトソード”に対応しようという狙いを見せた。

1試合目序盤は、まずsako“影ナル者”が飛び道具“灼熱波動拳”を主体に地上戦を展開。りゅうせい“セス”としてはなかなか触りにくい状況となるも、落ち着いた立ち回りから“置き”の立ち弱キックからコンボで体力を奪うと、そこからVスキルII“ヘカトンケイル・グライド”を使って強引に画面端まで追い込んでいく。りゅうせい“セス”はそこから投げを軸とした読み合いでダメージを奪うと、sako“影ナル者”のVトリガーI“大逆無道(たいぎゃくむどう)”による攻めを丁寧にいなしラウンドを先取する。

第2ラウンドも初手はりゅうせい“セス”が取るものの、sako“影ナル者”はスタン寸前となりながらもギリギリで受けきり反撃を開始。りゅうせい“セス”の“置き技”に差し返しの“鬼哭裂斬(きこくれつざん)”から大きく体力を奪うと、終盤にはりゅうせい“セス”のしゃがみ中キックから“クルーエルディザスター”の連係に対し“EX昇龍拳”で割り込む好判断を見せてラウンドを取り返す。

続く第3ラウンドでは互いに丁寧な地上戦を展開する中、堅実に有利な形を作ろうとするsasko“影ナル者”と好機と見るや強気にリターンを求めていくりゅうせい“セス”というスタイルの違いが見え始める。その違いはこのラウンドではりゅうせい“セス”が上回ることになり、要所で繰り出されるしゃがみ強キックや“EXヘカトンケイル”といったリターンの高い差し込みが体力の低い影ナル者としては痛手に。りゅうせい“セス”はsako“影ナル者”にVトリガーI“大逆無道”を使わせない展開を作ることに成功し、まずは1試合目を先取する。

2試合目ではりゅうせい“セス”が先ほどまでの“差し込み”のプレッシャーを軸に、飛び道具をすり抜ける性質と、ガードされても有利な状況が維持できるという性能を持った“強クルーエルディザスター”を多用することで試合を主導。

この状況にsako“影ナル者”としてはかなり動きづらい展開となってしまうものの、第1ラウンドではVスキルI“穿波活殺(せんはかっさつ)”による“差し返し”からVトリガーI“大逆無道”を発動し攻勢に。続く展開では“EX昇龍拳”による割り込みをガードされてしまい5割もの体力を失ってしまうものの、ギリギリ体力を残した状態からでも攻めに回ることで、立て続けにカウンターヒットを取ることに成功してラウンドを奪取。反撃ののろしを上げ始める。

しかし、りゅうせい“セス”はこのやや想定外の状況にも表情を崩さず、第2ラウンドも再び地上戦を優位に進め体力を先行。ギアを上げたsako“影ナル者”も中盤に“阿修羅閃空(あしゅらせんくう)”を絡めた位置入れ替えコンボなど、良い判断とプレイを見せるも、要所での読み合いではりゅうせい“セス”が一つ上を行き再度“EX昇龍拳”をガード。ラウンドを取り返し先に勝利へのリーチをかける。

試合はそのままりゅうせい“セス”のペースで進むと、第3ラウンド中盤にはsako“影ナル者”が再度VスキルI“穿波活殺”からVトリガーI“大逆無道(たいぎゃくむどう)”を発動。華麗なコンボからの“起き攻め”でりゅうせい“セス”をスタン直前まで追い込むも、ここでもりゅうせい“セス”は勝負強さを発揮し、読み合いを制することで窮地を脱する。

そこからはりゅうせい“セス”がVトリガーI“丹田イグニッション”を発動して反撃を開始。“差し込み”のプレッシャーでsako“影ナル者”を動きづらくさせると、最後は2連続で投げを通してフィニッシュ。セス対策を準備してきたsako“影ナル者”を力でねじ伏せるような展開を見せたりゅうせい“セス”がバトルカウント“2-0”で先鋒戦を制した。

・中堅戦:キチパ 対 ときど

続く中堅戦はキチパのアビゲイルとときどの豪鬼というオーダーに。トキドフレイムとしては相手のキチパ選出を読んだうえで、板橋ザンギエフとのミラーマッチではなく抜群の成績を誇るときどを当てて確実にポイントを取ろうとした流れ。

キチパはここまで4戦3勝と好成績であり、しかもその勝利のすべてがアビゲイルによるもの。ザンギエフでは豪鬼戦をやや得意としているものの、アビゲイルを使っての対策がどれだけ準備出来ているかが注目された。

豪鬼はどんな相手にも同等以上に戦える万能さが魅力の一つだが、アビゲイル戦では相手の長いリーチや破壊力と自身の体力の低さから決して気が抜けない相手。

しかし、1試合目はときど“豪鬼”がその持ち前の高い地上戦スキルで試合を展開。初手でキチパ“アビゲイル”のしゃがみ弱パンチに対して立ち中キックでの差し返しに成功すると、続いて飛び道具“豪波動拳”を撒きつつ、ジャンプした相手に“豪昇龍拳”で対空するという理想的な展開を構築。キチパ“アビゲイル”もしゃがみ強キックからVトリガーII“ハイブリッドチャージ”を発動して逆転を狙うものの、ときど“豪鬼”は堅牢な立ち回りで寄せ付けずクリティカルアーツ“赤鴉空裂破(せきあくうれつは)”を決めてラウンドを先取する。

ここでときど“豪鬼”がEXゲージを使い果たしたことで、第2ラウンドはキチパ“アビゲイル”が優勢に。立ち中パンチやしゃがみ弱パンチといったリーチの長い技を丁寧に使い分けて体力を先行すると、ラウンド終盤にはクリティカルアーツ“アビゲイラー”の削りを意識させたところから、バックダッシュをすることでときど“豪鬼”のVトリガーで強化された“豪昇龍拳”を引き出すことに成功してラウンドを取り返す。

互いにセオリーに則った戦いは、第3ラウンドで再度ときど“豪鬼”が秀逸な地上戦を展開。細かい距離調整でキチパ“アビゲイル”に“置き技”を振らせると、その僅かな隙に次々と立ち中キックの“差し返し”をヒットさせる。無理に攻めず、より安全な形で試合を主導することに成功し、最後はキチパ“アビゲイル”が深い踏み込みから繰り出した立ち強パンチに対し、一瞬早いしゃがみ中キックの差し込みから“赤鴉空裂破(せきあくうれつは)”のコンボを決めて試合を先取する。

盤石ともいえる試合展開を見せたときど“豪鬼”は、続く2試合目も勢いをそのままに第1ラウンドを先取。しかし、対するキチパ“アビゲイル”も相手の“差し返し”狙いの立ち回りを受けて、ジャンプや前ダッシュを混ぜながらの“差し込み”に比重を置く戦法に変更。加えてEXゲージを極力温存して1回のチャンスに“アビゲイラー”を使うことでリターンを増やし、第2ラウンドを取り返す。

第3ラウンドは依然ときど“豪鬼”が優勢なまま試合を進めるも、キチパ“アビゲイル”は焦ることなく立ち回りを展開。残り15秒の時点で6割もの体力差をつけられてしまうもののしゃがみ弱キックの“差し込み”から一転、VトリガーII“ハイブリッドチャージ”の発動から“アビゲイラー”までを繋げる大ダメージコンボで逆転。加えて、この一連の動きが長時間相手を拘束することになったことから、そのままタイムアップに持ち込むことに成功し、ほんの僅かな体力差で2試合目を勝利する。

劇的な大逆転をしたことで調子を取り戻したキチパ“アビゲイル”は、3試合目に入るとジャンプ強パンチの対空から大ダメージを与えるなど、徐々に流れを引き寄せる。対するときど“豪鬼”は立ち回りの意識を攻めに切り替え、ここではVトリガーI“怒髪衝天”からVトリガーで強化された“斬空波動拳(ざんくうはどうけん)”を使って攻め合いに持ち込みラウンドを先取する。

続く第2ラウンドもときど“豪鬼”は攻めを緩めず、温存気味だったEXゲージを“EX斬空波動拳”や“EX百鬼襲”に回して体力を先行。さらには、キチパ“アビゲイル”の攻めに対して“EX豪昇龍拳”で切り返す読み合いの強さも発揮して、試合を圧倒。最後はキチパ“アビゲイル”の一点狙いの“EXアビゲイルパンチ”を垂直ジャンプでかわして反撃を決めてK.O。途中の大逆転劇をもものともせず、豪鬼らしい試合展開を見せたときど“豪鬼”がバトルカウント“2-1”でトキドフレイムに勝利をもたらした。

・大将戦:ガチくん 対 板橋ザンギエフ

トキドフレイム連勝となった後の大将戦は、ガチくんのラシードと板橋ザンギエフのアビゲイルの対決。二人は前半戦第5節でも先鋒戦でマッチアップしており、その時はガチくんがラシードをBANによって封じられてしまったことから、かりんを使用。接戦となったものの板橋ザンギエフのアビゲイルが勝利した。

ここではガチくんがラシードを使えるのに加え、ここまでの戦績では5戦4勝と好調なことからネモオーロラの苦境の打開が期待されるところ。

対する板橋ザンギエフは、ここでもアビゲイルで受けて立つ構え。こちらも6戦4勝と好調なため、前半戦に続いての勝利を狙う形となった。

1試合目はお互いにジリジリとした地上戦を展開しながらも、地上と空中の両面から攻めの機会を窺うガチくん“ラシード”と、それを捌きながら大胆な読み合いを仕掛ける板橋ザンギエフ“アビゲイル”という構図に。

第1ラウンドでは地上戦の噛み合わせで板橋ザンギエフ“アビゲイル”がダメージレースを先行すると、中盤には地上と空中の両方をケアするしゃがみ強パンチでクラッシュカウンターを取ることに成功。続く展開では、ガチくん“ラシード”の飛び込みに対してVスキルI“ハンガビー”で受け止める判断も見せ、まず良い流れでラウンドを先取する。

これで流れを作った板橋ザンギエフ“アビゲイル”は、第2ラウンドでは“起き攻め”にコマンド投げ“EXアビゲイルスマッシュ”を決めるなど、得意の読み合いで試合を優位に進めていく。対するガチくん”ラシード”もしゃがみ強パンチの“差し返し”からコンボを決め、ラシードらしい画面端の攻めを展開で対抗。お互いに自分のスタイルを上手く引き出し合う形のラウンドは、終盤に板橋ザンギエフ“アビゲイル”がダウンを奪われたところから起き上がりにクリティカルアーツ“アビゲイラー”を選択。体力とともに各種ゲージが枯渇したガチくん“ラシード”は、その選択を読んで事前に前ジャンプで回避を狙うも、一瞬遅れてしまったかその長い腕に捕らわれてしまいダウン。ギリギリの読み合いを制した板橋ザンギエフ“アビゲイル”がまず試合を先制する。

2試合目でガチくん“ラシード”は、慎重な動きから積極的な立ち回りにシフトすることで自分本来の試合の形作りを狙っていく。

第1ラウンドでは、板橋ザンギエフ“アビゲイル”が引き続きの勢いで試合を動かし要所の読みの強さでラウンドを先取するも、ガチくん“ラシード”は立ち回りのリズムを掴んで徐々に板橋ザンギエフ“アビゲイル”を画面端に追い詰める。第2ラウンドでは、劣勢の状態から立ち中キックの“差し込み”からVトリガーII“アーシファ”を発動し、“EXイーグル・スパイク”による位置の入れ替えから立て続けに攻めを通して逆転。良い形でラウンドを取り返すと、第3ラウンドでは板橋ザンギエフ“アビゲイル”の癖を読んだ“EXワールウインド・ショット”でガードを崩し、2ラウンド連続で相手をスタンさせて試合を取り返す。

ガチくん“ラシード”が流れを引き寄せた後の3試合目は、一回りして最初のようなジリジリとした地上戦に。試合が大きく動いたのは第1ラウンド中盤、板橋ザンギエフ“アビゲイル”が、画面端に追い詰められた状態から相手の前ジャンプに対して“ハンガビー”を決めることに成功。そのままVトリガーII“ハイブリッドチャージ”を発動させてコンボを決めると、続く展開では“ワールウインド・ショット”に対して“EXギガントフープ”で飛び越えつつの攻撃に成功しラウンドを先取する。

ガチくん“ラシード”は、絶妙な攻防の切り替えで板橋ザンギエフ“アビゲイル”に対応して立ち回りでは優位になるものの、元々の体力差に加えて1回の読み合いでのリターン差をつけられてしまい苦戦。第2ラウンドでは、板橋ザンギエフ“アビゲイル”が再び画面端に追い詰められ体力1割まで削られてしまうものの、最後はここまで苦しめられた“EXワールウインド・ショット”を読み切って、“アビスクリュー”の割り込みから“アビゲイラー”を絡めたコンボでK.O。終始ポイントを押さえた読み合いを制した板橋ザンギエフ“アビゲイル”がバトルカウント“2-1”で大将戦を制した。

・総評

先鋒戦で見事な立ち回りを見せたりゅうせいの活躍を皮切りに、続く2戦を制したトキドフレイムがストレート勝ちという結果に。

ネモオーロラとしては第7節から続いて2連続のストレート負け。3位争いが熾烈となるこの終盤戦での失速は大きなダメージだろう。

一方のトキドフレイムは、逆に2連続でのストレート勝ちと大幅に躍進。油断はできないもののグランドファイナル進出がほぼ確実となった形だ。

試合内容ではいずれの選手も十分なパフォーマンスを見せながらも、相手の勢いに対して上手くペースチェンジをしたトキドフレイムの戦いぶりが印象的。事前の意気込みではリーダー・ときどが隙の無いチームと自評していたが、この結果を見るに正にその通りといえる仕上がりとなっている。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 sako
(影ナル者)
0-2 りゅうせい
(セス)
中堅戦 キチパ
(アビゲイル)
1-2 ときど
(豪鬼)
大将戦 ガチくん
(ラシード)
1-2 板橋ザンギエフ
(アビゲイル)
獲得ポイント 0 4

SECTION8 第8節振り返り

第8節終了時点で2連続のストレート勝ちを果たしたトキドフレイムが、獲得ポイントで単独首位に。それに続くのは、連勝がストップしたものの大将戦を制することで着実にポイントを伸ばしたウメハラゴールド。

ネモオーロラは前半戦の貯蓄により3位維持となったものの、自分たちの不調に加え4位のフードガイアが復調の兆しを見せていることから、火がついてきている状態。

マゴスカーレットとモモチスプラッシュは今節でポイントが並び、ともに10ポイント。ネモオーロラが18ポイントのため、単独3位の目は無くなってしまったものの、今後の活躍による得失点の内容によってはまだ上位入りが残されている。

試合内容では終盤戦ということもあり、個々の選手の仕上がりは十分といったところ。その中でチームの命運を背負うことによる気迫や、エースとしての自覚といった精神面が試合のギリギリの勝負の結果に影響しているように感じる。

リーグ戦もあと残り僅か2節。残りの組み合わせにそれぞれが思いを馳せる中、どんなドラマチックな展開が生まれるのか、その全てを見逃さないようにしてほしい。