2020月11月21日

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第9節対戦結果レポート

ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020 第9節対戦結果レポート

今回で第9節となる『ストリートファイターV チャンピオンエディション』のカプコン公式チームリーグ戦“ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020”は、残り2節になりいよいよ佳境といったところ。

第8節では、これまでやや苦戦気味だったフードガイアやモモチスプラッシュが復調の兆しを見せる中、前半戦独走状態だったネモオーロラがここに来て急停止。第7節から通じてポイントを獲得することができず、グランドファイナルに向けた3位争いがより熾烈なものとなりつつある。

本記事では第9節の各MATCHにおける試合内容のレポートはもちろんのこと、各チームのメンバー起用やキャラクターBANにおける戦略の狙いなどについても考察。

各選手が非常に良い仕上がりを見せる中、その一瞬の判断がチームの明暗を分ける後半戦。緊張感が高まる中で、それぞれが見せた気迫あるプレイを本稿で余すことなくお届けしよう。

INDEX

[目次]


ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2020のルール

・1ラウンド99秒、2ラウンド先取制。2試合先取で勝利。
・各マッチは先鋒・中堅・大将戦を行い、勝利すると先鋒、中堅は1ポイント、大将のみ2ポイントを獲得。
・全10節を終了した時点で総合獲得ポイントの上位3チームがグランドファイナルへ進出。
・各チームは4人で編成され、各マッチごとに出場する選手を選ぶことができる。
・各マッチでは出場選手3名が発表された後、相手チームが使用するキャラクターを1体指定し、そのマッチ内で使用不可能にすることができる(キャラクターBAN)


SECTION9 第9節組み合わせ

第9節の組み合わせは以下の通り。

フードガイア 対 トキドフレイム
マゴスカーレット 対 ウメハラゴールド
モモチスプラッシュ 対 ネモオーロラ

ポイントとしてはグランドファイナルへの進出条件となる3位以上のチームの直接対決が無いところ。

その中でも最注目なのは、モモチスプラッシュとネモオーロラが対決するMATCH3。現在の総獲得ポイントが10ポイントのモモチスプラッシュとしては、18ポイントで3位に位置するネモオーロラを追い抜くにはストレート勝利することが絶対条件。前節で勝利を収めて勢いがあるモモチスプラッシュが、不調のネモオーロラにどこまで戦い抜けるかに期待がかかる。

さらには、MATCH2のマゴスカーレットとウメハラゴールドにも注目。マゴスカーレットも現在10ポイントであることから、グランドファイナル進出圏内の3位に食い込むにはウメハラゴールドに対してストレート勝利が条件。選手層の厚さで勝ちを重ねるウメハラゴールドに対し、マゴスカーレットの真価が問われる瞬間である。


【MATCH1】フードガイア 対 トキドフレイム

・出場選手

MATCH1は第8節終了時点で4位のフードガイアと首位のトキドフレイムが激突。前半戦では第3節にて対決しており、その時は先鋒戦と中堅戦をトキドフレイムが制したものの、大将戦でふ~どのR・ミカがときどの豪鬼にストレート勝利しポイントでイーブンとなった。

出場選手のラインナップでは前半戦と変更がないフードガイアに対し、トキドフレイムは板橋ザンギエフをサポートに据え、ここで秘密兵器のストーム久保を投入。

フードガイアは、この時点で3位のネモオーロラと4ポイント差。ネモオーロラがここから稼ぐ分を考えると、できる限りポイントを稼ぎ、差を縮めたいところ。見どころはときど、りゅうせいという調子の良い二人に対して、フードガイアがどのようなチーム戦略で挑むのかというところになった。

・BAN対象キャラクター

BAN対象は、フードガイア側はR・ミカが、トキドフレイム側はアビゲイルが選択された。

トキドフレイムとしては前半戦の結果を受けて、ふ~どをターゲットとする順当な判断。対するフードガイアは前半戦でユリアンを選択したため、ときどの豪鬼というカードが残っていたが、ここではストーム久保に狙いを定めてより確実性が高いと見込める判断を取った。

・先鋒戦:ぷげら 対 ストーム久保

第9節最初の戦いはぷげらのセスとストーム久保のエドモンド本田の先鋒戦。エドモンド本田が起用されるのは、今期SFLでは第9節という終盤ながら初めて。

ぷげらとしては、ストーム久保の先鋒を想定して予めセスの起用を決定。対するストーム久保もメインキャラクターのアビゲイルがBAN対象とされるのは予期しており、そのためにこのエドモンド本田を集中的に取り組んでいたようだ。

ここまでのオーダーの読み合いは五分の状況ながら、ストーム久保のエドモンド本田がどこまで仕上がっているのか、はたまたぷげらがどこまで対策ができているのか。事前の準備のレベルが鍵となりそうな組み合わせとなった。

エドモンド本田はそのどっしりとした見た目通り体力が高く、また、通常技や必殺技などの威力も高い。一方のセスは、攻撃力が高いものの体力が低いため、やや慎重な立ち回りが要求される組み合わせだ。

1試合目は、お互いに十分な対策が見られる形からスタート。ぷげら“セス”は、Vスキルに“丹田ブースター”を選択。第1ラウンドでは、VスキルII“丹田ブースター”による急接近から“マッドスパイラル”を使い、ストーム久保“エドモンド本田”のVスキルII“肩屋入り(かたやいり)”を咎める動きを見せる。

一方のストーム久保“エドモンド本田”もVトリガーに“手力男(たぢからお)”を選択し、ぷげら“セス”の“アナイアレイトソード”に対して、“岩戸開き”を使うことで相手の攻撃を受け止めつつダメージを与えることに成功する。しかし、“手力男(たぢからお)”を発動するまでの立ち回りでは、ややぷげら“セス”が試合を優位に進め第1ラウンドを先取。

続く第2ラウンドでは、ストーム久保“エドモンド本田”が突進技“スーパー頭突き”を使ってダメージレースを先行するものの、ぷげら“セス”は中盤にVトリガーI“丹田イグニッション”を発動し、打撃技からの高火力コンボを匂わせることで投げを連続で決める。その流れにストーム久保“エドモンド本田”が焦りを見せたところへ、本命の“アナイアレイトソード”をヒットさせる。続くコンボでクリティカルアーツ“丹田エクストリーム”を決めてフィニッシュ。1試合目をぷげら“セス”が先取した。

これで流れをつかんだぷげら“セス”は、2試合目も要所でエドモンド本田対策を見せて主導権を維持。序盤には、VスキルII“丹田ブースター”による急接近から攻めを仕掛けて体力を先行。これにより、ストーム久保“エドモンド本田”に攻めさせる展開を作ると、“置き技”のしゃがみ中パンチからの“クルーエルディザスター”やしゃがみ強キック、対空の“マッドクレイドル”といった対応の動きで試合を展開していく。

ストーム久保“エドモンド本田”は、本来であれば体力差を活かして相打ちを狙っていく展開が理想だが、相手が対応に回ってしまうことでその形が作れずに苦戦。前ジャンプに加え“EXスーパー百貫落とし”による奇襲を狙うものの、相手の余裕を揺るがすことができず逆にダメージを負ってしまう。

ぷげら“セス”が良い形で第1ラウンドを先取すると、第2ラウンドもそのペースを維持してストーム久保“エドモンド本田”を圧倒。中盤で早めにクリティカルアーツ“丹田ディストーション”を使って大きく体力をリードすると、最後は逆転を狙うストーム久保“エドモンド本田”の前ダッシュに対して冷静なしゃがみ弱パンチで迎撃。そのカウンターヒットからしっかりコンボを決めてバトルカウント“2-0”で勝利。トキドフレイムの秘策に対し、それを上回る準備と対策を見せたぷげら“セス”が、1ラウンドも落とさない完璧な形で先鋒戦を制した。

・中堅戦:どぐら 対 ときど

フードガイア先制で始まったMATCH1は、続いてどぐらのベガとときどのユリアンという組み合わせの中堅戦に続く。

ここで、どぐらとしてはときどが豪鬼を起用するのを予期していたのか、やや驚いた表情に。事前からアビゲイルをBAN対象とすることを決めており、豪鬼対策をしてきたことを外されたように見えた。一方のときどとしては、豪鬼がBAN対象となるのを見越してユリアンを準備してきた模様。

キャラクター選択ではやや出し抜かれた感のあるどぐらだが、自身もユリアンをメインキャラクターとしていた時期があり、その知識や経験から対策は十分だろう。果たして、ときどのユリアンが相手の想定をどれだけ上回ることができるのかがポイントとなる一戦となった。

ベガとユリアンはどちらも一撃からのコンボダメージが高いため、試合はやや緊張感のある静かな立ち上がりで始まる。

1試合目第1ラウンドでは、どぐら“ベガ”は飛び道具対策となるVスキルI“サイコリジェクト”のプレッシャーを盾にする立ち回りを展開。リーチの長い“サイコアックス”や突進技の“ダブルニープレス”を匂わせながら、少しずつラインを押し上げていくと、画面端で立ち強キックによるクラッシュカウンターを誘発することに成功。これで体力リードを取ると、ときど“ユリアン”の逆転手となるVトリガーI“エイジスリフレクター”に対し、Vリバーサル“サイコバースト”や“EXヘッドプレス”を使った確実な回避手段で捌く動きを見せ、ラウンドを先取する。

落ち着いた立ち回りではやや不利と見たときど“ユリアン”は、第2ラウンドで早くもペースチェンジ。前ダッシュで自分から距離を詰める動きを見せることで相手の対応を乱し、要所でジャンプ強パンチからのコンボを決めることに成功し、ラウンドを取り返す。

乱打戦の様相となった試合だが、このような展開での対応はどぐら“ベガ”がこれまでにも上手く対応してきた流れ。第3ラウンドでは、VスキルI“サイコパニッシュメント”をヒットさせて画面端へ追い込むと、絶妙な技の使い分けで画面端から脱出しようとする、ときど“ユリアン”を妨害。これにより有利な状況を作ると、中盤には“エイジスリフレクター”に対して今度はしゃがみ弱パンチによる割り込みで対応。自身の経験を活かした、的確な読みで相手を上回ったどぐら“ベガ”が1試合目を先取する。

1試合目の内容を受け、ときどとしてはここで豪鬼にキャラクターを変更する選択肢も考えられたが、ここではユリアンを続投。

2試合目は先の流れに続いてどぐら“ベガ”が立ち回りを優位に進め、第1ラウンドでは体力を多く残した状態でVトリガーII“サイコナイトメア”を発動。この大きなプレッシャーによる攻めに対してときど“ユリアン”は、“EXチャリオットタックル”で上手く割り込むと、続く密着の読み合いを制してしゃがみ強パンチから高火力を発揮。これで体力を逆転すると終盤には、どぐら“ベガ”が“サイコナイトメア”の発動によってVリバーサルを使えないことを活かし、VトリガーI“エイジスリフレクター”を展開。捌く手段を減らしたことで、今度は崩しに成功してラウンドを奪取。これで流れを掴んだときど“ユリアン”は、続く第2ラウンドも優位に進めてラウンドを連取。試合をイーブンに戻す。

続く3試合目では、ときど“ユリアン”が随所にリターンを重視した読み合いを仕掛けることで試合を優位に展開。この流れで体力を先行すると、その圧力に立ち向かおうと攻めに転じるどぐら“ベガ”の前ダッシュを咎め、激しい打撃戦の中でも押し引きを上手く使い分けることでラウンドを先取した。

試合は、そのままときど“ユリアン”のペースで進むも、第2ラウンドではどぐら“ベガ”がVトリガーII“サイコナイトメア”の発動から、ようやく画面端へ追い詰めることに成功。Vトリガーに加えEXゲージもふんだんに使うことで、一気にラウンドを奪取しようとしたが、ここでも強気の読み合いに出るときど“ユリアン”との読み合いに勝てず、攻めが失速。

ときど“ユリアン”は“EXバイオレンスニードロップ”で画面端を脱出すると、終盤にはどぐら“ベガ”の攻めに対してVトリガーI“エイジスリフレクター”を守りに使うことで対応。最後は、どぐら“ベガ”の前後にVトリガーI“エイジスリフレクター”を展開して動けなくさせたところに投げを決め、フィニッシュ。バトルカウント“2-1”で勝利。序盤は劣勢となってしまうものの、自身の取り組みとキャラクターの高いポテンシャルを信じて続投したときど“ユリアン”が中堅戦を制した。

・大将戦:ふ〜ど 対 りゅうせい

互いに1勝ずつとなったMATCH1の勝敗は、ふ~どのポイズンとりゅうせいのユリアンという大将戦に委ねられることに。

ふ~どは、ここまで8戦5勝とリーダー兼エースとして活躍。しかし、そのうち3勝を挙げたR・ミカが、ここでBAN対象となってしまっているのはやや苦しいところ。対するりゅうせいも、ここまで8戦すべてに出場して5勝をあげる好調ぶり。この大事な場面でも大将戦を任されるあたりは、チームからの信頼も厚い重要な存在といえる。

フードガイアとしては、グランドファイナル進出のために何としてでも勝利をもぎ取りたい大一番。そこに、りゅうせいのユリアンという大きな壁が立ちはだかる展開となった。

ユリアンとポイズンの組み合わせでは、リーチの面でポイズンに分があるものの、ユリアン側にも“チャリオットタックル”や“バイオレンスニードロップ”といった強引な接近手段があるため、ポイズンは相手の攻めの気配を常に意識しながら立ち回る必要がある。

試合は、お互いが攻勢に回ることで主導権を握ろうとするハイペースな展開からスタート。第1ラウンドでは、りゅうせい“ユリアン”が相手の牽制技を潰すタイミングでしゃがみ中パンチや“クォーラルパンチ”をヒットさせて体力を先行。中盤にはふ~ど“ポイズン”のVトリガーI“ポイズンカクテル”による攻めを、“EXデンジャラスヘッドバット”で割り込んでターンを奪取。続けざまに伝家の宝刀であるVトリガーI“エイジスリフレクター”を使い、強引な攻めからふ~ど“ポイズン”の守りを崩してラウンドを先取する。

続く第2ラウンドでは、ふ~ど“ポイズン”がEXゲージを積極的に“EXハートレイド”に使うことで試合をリード。途中、またしても“EXデンジャラスヘッドバット”による割り込みを許してしまい、一気に追い詰められてしまう。しかし、りゅうせい“ユリアン”のコンボミスに助けられたのもあって窮地を脱出。ミスを即座に挽回しようとする、りゅうせい“ユリアン”の3回目の“EXデンジャラスヘッドバット”をガードすることに成功し、ラウンドを取り返す。

序盤からの攻め気が裏目に出てしまったりゅうせい“ユリアン”だが、第3ラウンドでもその姿勢を崩さず先に仕掛けることで、ふ~ど“ポイズン”にペースを握らせない試合の流れを作る。序盤に“EXチャリオットタックル”をヒットさせると、その地上のプレッシャーに負けたふ~ど“ポイズン”の前ジャンプを的確に対空。これにより、体力リードを作ると逆転手を狙おうと攻めに出るふ~ど“ポイズン”の動きを的確に捌き、逆に“EXチャリオットタックル”を連続でヒットさせてK.O。強気な読みを通しながら上手く自分の形を作ったりゅうせい“ユリアン”が試合を先制する。

これで流れをつかんだりゅうせい“ユリアン”は2試合目も引き続き相手に逆転の形を作らせない圧倒的な攻めを展開。第1ラウンドでは遠距離でVスキルII“インディグナントサンダー”を使うことでふ~ど“ポイズン”の攻めを誘うと、VスキルII“インディグナントサンダー”によって強化された“メタリックスフィア”の対空から、続けざまに近距離の読み合いを制し、ラウンド開始から僅か10秒でふ~ど“ポイズン”をスタン。続くコンボを今度はしっかりと決め、早々にマッチポイントにリーチをかける。

この一方的な状況に対してふ~ど“ポイズン”も、要所での“置き技”や“差し返し技”で相手のペースを崩そうとするも、少々のダメージではひるまないりゅうせい“ユリアン”に大苦戦。第2ラウンドでは先に6割の体力を奪う展開を作るものの、スタンまであと一歩というところで再度“EXデンジャラスヘッドバット”による割り込みを許してしまい、再び防戦に。

これで一転攻勢に回ったりゅうせい“ユリアン”は、続く“起き攻め”の読み合いで体力差を縮めると、続く展開ではふ~ど“ポイズン”のVトリガーI“ポイズンカクテル”による攻めを空対空の相打ちでしのぎ、VトリガーI“エイジスリフレクター”を発動。中段技の“テリブルスマッシュ”からコンボを決めて画面端に追い詰めると、最後は2枚目のVトリガーI“エイジスリフレクター”がふ~ど“ポイズン”の回避行動の動き出しにヒットしてフィニッシュ。序盤から一貫した強烈な攻めを展開し続けたりゅうせい“ユリアン”が、バトルカウント“2-0”でトキドフレイムに勝利をもたらした。

・総評

先鋒戦をやや一方的な形で敗れてしまったトキドフレイムだが、中堅戦の接戦を制したこともあり、大将戦では逆に圧倒的な展開を見せつけて勝利。3ポイントを獲得し総獲得ポイントを26ポイントに伸ばした。

一方のフードガイアとしては先鋒戦を制したことで1ポイントは獲得したものの、第4節以降全ての大将戦に敗れており、今一つ勢いが作れない状況に。

試合内容では、ときどとりゅうせいのWユリアンによる圧倒的な攻めの姿勢が印象的。どちらもキャラクターの強い部分を最大限に引き出しつつ、要所では的確な対応を見せるなど、攻勢による主導権の獲得から得意な形を作ったのがポイントとなった。

 

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 ぷげら
(セス)
2-0 ストーム久保
(エドモンド本田)
中堅戦 どぐら
(ベガ)
1-2 ときど
(ユリアン)
大将戦 ふ〜ど
(ポイズン)
0-2 りゅうせい
(ユリアン)
獲得ポイント 1   3

【MATCH2】マゴスカーレット 対 ウメハラゴールド

・出場選手

続くMATCH2は、5位のマゴスカーレットと2位のウメハラゴールドのマッチアップ。先にもお伝えした通り、マゴスカーレットはここを全勝しないとグランドファイナルへの道が閉ざされてしまう試練の一戦だ。

この組み合わせは前半戦では第4節にて行われ、その際にはウメハラゴールドがストレートで勝利。この結果を受け、マゴスカーレットは水派をサポートに回してマゴを起用。対するウメハラゴールドは前半戦と同じ3名を起用して真っ向から受けて立つ形となった。

・BAN対象キャラクター

続くBANキャラクターの選択では、マゴスカーレット側はラシードが、ウメハラゴールド側はコーリンが対象に。

マゴスカーレットとしては、ここまで勝ち頭となってきたもけのメインキャラクターが封印されてしまうのは痛いものの、エースだからこそ見せるサブキャラクターでの活躍に期待。

対するウメハラゴールドは、ここでウメハラのガイルが使えるのは非常に重要なポイント。この高すぎる壁を前に、マゴスカーレットはどのようなオーダーで挑むのか、続く先鋒戦の読み合いに注目が集まった。

・先鋒戦:マゴ 対 ナウマン

先鋒戦の組み合わせは、マゴのかりんとナウマンのさくらが対決。マゴスカーレットは、ここまで主に大将戦で出場していたマゴを先鋒に置く采配。ストレート勝利を目指して、まずはその勢いを作ろうとする狙いか。それに対して立ちはだかるのは、ここまで出場3戦ながらその全てで勝利を収めている絶好調のナウマン。

オーダーの読み合いでやや優勢に立ったマゴスカーレットとしては、何があっても取りたい1戦。その気迫が、果たしてどのような支配運びを見せるのか、期待がかかる先鋒戦となった。

ナウマン“さくら”は、第3節のモモチスプラッシュ戦にてジョニィのかりんとマッチアップしており、その時はナウマン“さくら”が序盤から果敢に攻め込むことで上手く展開を作り“2-0” で勝利している。

しかし、この試合ではお互いの高い火力を意識してか、やや緊迫した地上戦が展開。マゴ“かりん”が、相手のしゃがみ中キックの間合いを外すような距離をキープするのに対し、ナウマン“さくら”は、飛び道具“波動拳”を使うことで牽制しつつ、攻めの機会をうかがっていく。

最初に試合が動いたのは第1ラウンド中盤、マゴ“かりん”がナウマン“さくら”のしゃがみ中キックを誘い、立ち強パンチで“差し返す”ことで体力を奪いつつ、“起き攻め”のチャンスを獲得。“起き攻めで”投げを決めてリードを取ると、続く展開ではナウマン“さくら”のVトリガーI“春嵐(はるあらし)”に対し、打撃からの高火力コンボを警戒した硬いガードで対応。少ないチャンスでしっかりとリターンを取る、かりんらしい立ち回りでラウンドを先制した。

しかし、第2ラウンドでは、一転してナウマン“さくら”がキャラクターの持ち味を発揮。ラウンド開始直後に“EX波動拳”によってダウンを奪うと、続く“起き攻め”ではマゴ“かりん”の割り込みを潰す連係を使い、一気に体力を先行。ナウマン“さくら”は、この優位を維持しながら試合を進めると、終盤にはVトリガーI“春嵐”の発動から“波動拳”を使ってマゴ“かりん”の接近を妨害。“起き攻め”の爆発力と飛び道具による中距離戦を上手く展開し、ラウンドを取り返す。

お互いが良い形を作った1試合目の第3ラウンドでは、ナウマン“さくら”がハイペースとなっていく地上戦の中、細かくしゃがみガードに切り替える動きで、マゴ“かりん”のしゃがみ中キックの“ヒット確認”ミスを誘発。ここからの反撃で大きく体力を奪うと、続く“起き攻め”では立ち中パンチをカウンターヒットさせて一気にマゴ“かりん”をスタン。あっという間に、残り体力を1割まで追い詰めると、最後は投げの空振りを誘ってしゃがみ中キックから“昇桜拳(しょうおうけん)”を決めてK.O。1試合目を先取する。

1度のチャンスから鋭い攻めを見せたナウマン“さくら”だが、マゴ“かりん”は焦ることなく2試合目に入り、冷静な地上戦を継続。

第1ラウンドでは、1試合目と同様ナウマン“さくら”のしゃがみ中キックの空振りにしゃがみ中キックの“差し返し”からコンボを決めると、攻め手に回ろうとするナウマン“さくら”に対し、対空技や“置き技”といった的確な対応でダメージを蓄積する。さらには、終盤にVトリガーI“神月流 紅蓮の型(かんづきりゅうぐれんのかた)”を発動すると、そこからの攻勢を断ち切ろうとするナウマン“さくら”の無敵技、“EX咲桜拳(しょうおうけん)”による割り込みもしっかり読んでガード。劣勢ながらも、高い判断力を見せたマゴ“かりん”がラウンドを獲得した。

この展開にやや流れを失いかけたナウマン“さくら”は、第2ラウンドも体力を先行されてしまう。しかし、中盤でVトリガーI“春嵐”の発動を皮切りに一転攻勢へ。近距離では割り込みを咎める立ち中パンチからコンボを決め、続く“起き攻め”で投げを選択。これで投げを意識させると、次の展開では前ダッシュによる急接近からの後ろ歩きで、マゴ“かりん”の投げの空振りを誘うことに成功。怒涛の攻めで一気に試合の流れを取り戻す。

再度主導権を握ったナウマン“さくら”は、これまでの一貫した地上戦を布石に、第3ラウンドでは前ジャンプからの攻めで変化をつけていく。これにより、早々と近距離戦を仕掛けることに成功すると、これまでと同様に近距離の読み合いを優位に進め、マゴ“かりん”の体力を奪っていく。ナウマン“さくら”は、途中でコンボをミスしてしまいマゴ“かりん”に逆転のチャンスを与えてしまうが、最後はマゴ“かりん”の渾身の攻めに対して“置き技”の立ち中キックからコンボを決め、フィニッシュ。所々で危ない展開があったものの、終わってみれば終始近距離の読み合いで上回ったナウマン“さくら”が、バトルカウント“2-0”で快勝した。

・中堅戦:もけ 対 カワノ

マゴスカーレット全勝の夢は絶たれてしまったものの、続く中堅戦では、もけのキャミィとカワノのポイズンがマッチアップ。

マゴスカーレットはMOVがウメハラとの対決を望んだため、ここでエースのもけを投入。もけは前半戦でやや苦しみながらも、第5節以降4連勝中という絶好調の状態。ラシードがBAN対象となったことで、サブキャラクターの起用が余儀なくされてしまったものの、相手もメインキャラクターがBAN対象となったことで状況は五分といったところ。

対するウメハラゴールドはエースのウメハラを大将に据えつつ、第5節以降2回目のポイズン起用となるカワノが中堅戦に出場。前回のポイズン起用では、Shutoのベガを相手に見事な勝利を収めており、この試合でも引き続きの仕上がりの良さがみられるかがポイントとなった。

キャミィとポイズンの組み合わせでは、キャミィ側に突進技の“スパイラルアロー”や空中から急降下する“キャノンストライク”といった必殺技があるため、ポイズンとしてはやや受けにくい組み合わせ。しかし、一方のキャミィは体力が低いため、不用意な接近ではダメージレースで分が悪くなってしまう。それを踏まえて、いかに被弾を少なくしつつポイズンの長いリーチを掻い潜っていくかがキャミィ側のポイントだ。

1試合目の展開は、大方の予想通りもけ“キャミィ”が地上と空中から果敢に攻め込むのに対し、カワノ“ポイズン”が受けに回る形に。第1ラウンドでは、カワノ“ポイズン”の“中ハートレイド”にタイミングよく前ジャンプから攻撃を仕掛けたもけ“キャミィ”が先制。中盤には、カワノ“ポイズン”の“ハートレイド”の構えモーションによる威嚇に対し、もけ“キャミィ”が連続した前ダッシュで間合いを詰めて打撃を決めるなど、思い切りのいい攻めで試合の流れを作ってラウンドを先制する。

続く第2ラウンドでは、もけ“キャミィ”がEXゲージを“EXキャノンストライク”に回すことでさらに鋭い攻めを展開。対するカワノ“ポイズン”も、距離を取りつつ自分のリズムを整えようとするものの、それを見越したもけ“キャミィ”は間をおかず攻め立てることでそれを許さない。

しかし、なんとか猛攻をしのいだカワノ“ポイズン”は、ラウンド中盤にもけ“キャミィ”の前ジャンプに対して、VトリガーI“ポイズンカクテル”発動による時間停止を利用して状況を確認し、纏まったダメージを与えることに成功。これで体力を逆転しつつ得意な距離を作ることができたが、続く展開ではもけ“キャミィ”が一瞬の隙をついた前ダッシュからしゃがみ中キックをヒット。ここからのコンボで再逆転をすると、最後は冷静な判断でカワノ“ポイズン”のクリティカルアーツ“ラブハリケーン”の割り込みをガードし、1試合目を先取する。

積極果敢な動きで試合を先制したもけ“キャミィ”に対し、カワノ“ポイズン”は受けだけでは流れにのみ込まれてしまうと判断し、2試合目からは自身も前に出る攻めの姿勢からスタート。

しかし、この展開をも予期していたか、もけ“キャミィ”は相手のペースチェンジにも動じることなく早々と対応。カワノ“ポイズン”の立ち強キックにしゃがみ中キックで“差し返す”素早い反応を見せると、続く展開では相手が前のめりになったのを見越して“置き技”の立ち強キックでクラッシュカウンターを取ることに成功。さらには、カワノ“ポイズン”がジャンプで攻めから逃れようとしたところにもしっかり“キャノンスパイク”で対空するなど、もけ“キャミィ”が常に一手先を行く動きで試合を圧倒していく。

もけ“キャミィ”はそのままの勢いで第1ラウンドを取得すると、第2ラウンドも序盤にカワノ“ポイズン”の“置き技”に対して、慎重な前進から反撃を決めて体力をリード。続く展開では、打撃と投げを絶妙に使い分けることで、カワノ“ポイズン”の守りを次々と崩して一気にスタンへ。そこからのコンボをしっかり決めると、最後は起き攻めに後ろ投げを選択。この一連の流れるような攻めに、カワノ“ポイズン”は成すすべなくそのままK.O。マゴスカーレットのエースとして勝ちを重ねてきたもけ“キャミィ”が、ここでもそのポテンシャルを遺憾なく発揮し、バトルカウント“2-0”で中堅戦を圧勝した。

・大将戦:MOV 対 ウメハラ

MATCH2の大将戦は、MOVの春麗とウメハラのガイルが激突。二人は前半戦第4節でも対決しているが、その時はお互いのメインキャラクターがBAN対象となった結果ウメハラの影ナル者が勝利した。

ここでMOVとしては待望のリベンジの機会となる一戦。しかも、メインキャラクターの春麗を使えるということから気合は十分。対するウメハラは、第6節のモモチスプラッシュ戦にて藤村の春麗にやや圧倒的な形で勝利を収めており、この試合でも同様の展開が見られるかという部分に注目が集まった。

春麗とガイルの組み合わせでは、ガイルの飛び道具“ソニックブーム”を軸に、それを捌いて近距離戦を挑みたい春麗と、中距離を維持したいガイルの攻防がポイントとなる。

1試合目第1ラウンドでは、開幕直後に放たれた“ソニックブーム”に対し、MOV“春麗”が1発目にもかかわらずしゃがみ中パンチを合わせるところからスタート。そこから続けざまの立ち強キックでクラッシュカウンターを取ると、コンボを決めつつ春麗にとって理想的な近距離戦を早々と形成する。

速い展開に面食らう形になったウメハラ“ガイル”だが、起き上がりにリスクを取りながらも無敵技の“EXサマーソルトキック”を使うことで画面端から脱出。これでいったん中距離戦に戻すが、中盤の“起き攻め”チャンスでMOV“春麗”の無敵技“EXスピニングバードキック”による割り込みを許してしまい攻守が再度逆転。この後の“起き攻め”を制したMOV“春麗”が最初のラウンドを獲得する。

MOV“春麗”は地上戦を主体としながらも、ジリジリとした流れではなく出来る限りの速いペースに持ち込むことで試合を主導。第2ラウンドでも“ソニックブーム”をしゃがみ中パンチで潜り抜けつつヒットさせると、速い歩きを駆使してその展開に追いつこうとするウメハラ“ガイル”に対し、一瞬早いタイミングで技を置き、クラッシュカウンターを連続で取ることに成功する。

これに対し、ウメハラ“ガイル”は第1ラウンドと同様に要所で“EXサマーソルトキック”を使うことで切り返しを狙っていく。中盤にはそれが成功するも、なおも果敢な攻勢を崩さないMOV“春麗”に対して終盤にくり出した二度目の“EXサマーソルトキック”が読まれてしまう。ここから、VトリガーII“気功掌(きこうしょう)”を絡めた反撃を決めたMOV“春麗”は、そのまま続けざまに最大まで溜めた“気功掌”で、ウメハラ“ガイル”のガードをこじ開けつつコンボを炸裂させる。4割強の体力を一瞬にして奪い、1試合目を先取した。

熟練した動きでペースをつかんだMOV“春麗”は、2試合目もペースをそのままに試合を展開。やや苦しいはずの中距離戦をしゃがみ中パンチや立ち強キックを使って体力を奪うと、近距離戦では攻め急がず冷静に読み合うことで、ウメハラ“ガイル”の割り込みにも対応。中盤にはウメハラ“ガイル”のVトリガーI“ソリッドパンチャー”の発動から画面端を背負うシーンが見られたものの、これまでの流れを活かした早めの割り込みでウメハラ“ガイル”の攻めを断つことに成功。一気に勝利へリーチをかける。

この状況に対してウメハラ“ガイル”は、第2ラウンドでは自分の動きをすることが封じられながらも、打撃のみによるやや近い距離での地上戦で対応。しかし、この展開はMOV“春麗”の望むところであり、MOV“春麗”の絶妙な技の使い分けの前に、苦しい状況を打開するきっかけすら掴めず手詰まりとなってしまう。

試合はそのままMOV“春麗”の一方的な展開で進むと、ラウンド終盤にはウメハラ“ガイル”が画面端に追い詰められる。ここで、しゃがみ弱パンチからVトリガーI“ソリッドパンチャー”の発動を狙うウメハラ“ガイル”に対して、MOV“春麗”が一瞬の差でしゃがみ中キックを先にヒットさせる。そこから的確に状況を判断して、クリティカルアーツ“鳳翼扇(ほうよくせん)”まで決めてウメハラ“ガイル”をK.O。持ち前のスキルを存分に発揮したMOV“春麗”が、バトルカウント“2-0”とウメハラ“ガイル”に1ラウンドも取らせない展開で大将戦を勝利した。

・総評

先鋒戦ではナウマンによってマゴスカーレットの全勝目標を阻止された。ただ、続く中堅戦と大将戦ではその鬱憤を晴らすかのような試合展開でマゴスカーレットが勝利した。

マゴスカーレットは、この時点で3位以上に入ることが叶わなくなってしまった。次の最終節では熾烈な3位争いの渦中にいるネモオーロラと対決する。チーム自体が上り調子で来ているというのは、相手チームにとってかなり不安な要素であり、活躍にはまだまだ目が離せない。

一方のウメハラゴールドはチーム自体は敗れてしまったものの、出場機会が少ないナウマンがここまで全勝しているというのは大きい安心材料。誰か一人が不調となったとしてもそれをカバーできるメンバーがいるというのは、“4人1組”という今期SFLの新しいルールに最適な価値の高い存在といえるだろう。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 マゴ
(かりん)
0-2 ナウマン
(さくら)
中堅戦 もけ
(キャミィ)
2-0 カワノ
(ポイズン)
大将戦 MOV
(春麗)
2-0 ウメハラ
(ガイル)
獲得ポイント 3 1

【MATCH3】モモチスプラッシュ 対 ネモオーロラ

・出場選手

第9節MATCH3は、6位のモモチスプラッシュと3位のネモオーロラのマッチアップ。モモチスプラッシュとしてはここを全勝することで、ネモオーロラの足止めと自分たちの飛躍を狙う。

出場選手では前半戦と同様のラインナップをそろえるモモチスプラッシュに対し、ネモオーロラはsakoを起用してガチくんがサポートに回る判断。

ネモオーロラは、第1節にてモモチスプラッシュにストレート勝利することで前半戦の勢いを作ったことから、ここでも同様に勝利を収めて直近の不調から脱したいところ。

・BAN対象キャラクター

続くBAN対象の選択では、モモチスプラッシュ側はコーリンが、ネモオーロラ側はメナトが封じられる結果に。

モモチスプラッシュは前半戦でキチパのザンギエフをターゲットにしたため、ここではネモのユリアンが順当かと思われたものの、sakoが起用されたことを受けてメナトを警戒。

これにネモオーロラはやや想定を外されたように見えたが、そのお陰でネモとキチパが自由にキャラクターを選択できることを考えると、やや優勢に立ったといえる展開となった。

・先鋒戦:ジョニィ 対 sako

モモチスプラッシュとしては、全勝がグランドファイナル進出の条件となるMATCH。緊迫感のあるオーダーの読み合いはジョニィのGとsakoのセスという組み合わせになった。

ジョニィは、試合前にsakoの影ナル者とのマッチアップに不安を覚えていたものの、ここでは相手がセスを起用してきたことで、まずは1試合目をきっちりと取りたいところ。

対するsakoは、モモチスプラッシュがももちを大将に据えると予測し、ジョニィと藤村の二人に戦える判断から出場。メナトをBANされたものの、セスや影ナル者といった豊富なラインナップを揃えていることから、やや自信のある表情が窺えた。

sako“セス”は、この試合のVシステムではスキルに“丹田エンジン”、トリガーに“丹田マニューバ”を選択。VトリガーI“マキシマムプレジデント”による高い逆転力を持つジョニィ“G”に対し、立ち回りを強化するような狙いを見せた。

1試合目は、sako“セス”が1回のチャンスから大きなリターンを獲得できるジョニィ“G”に、極力そのきっかけを与えない慎重な立ち回りを展開。第1ラウンドでは、ジョニィ“G”の垂直ジャンプを迎撃すると、“表裏”の二択を決めてVスキルI“丹田インストール”でGの“G・スピンキック”をコピー。続く展開では、この“G・スピンキック”を絡めたコンボで体力を先行。

ジョニィ“G”は中盤にVトリガーI“マキシマムプレジデント”を発動して一転攻勢を狙うも、ここでsako“セス“はすかさずVトリガーII“丹田マニューバ”を発動。ここではVトリガーII“丹田マニューバ”を崩しに使うのではなく、画面端に追いやる固めに使うことで、VトリガーI“マキシマムプレジデント”に対応。これによりジョニィ“G”のプレッシャーを半減させることに成功し、ラウンドを先取する。

sako“セス”は持ち味である柔軟な発想を見せたことでペースを握り、第2ラウンドも中距離を維持しながらジョニィ“G”の攻めをさばく老獪さで試合を主導。ジョニィ“G”の前ジャンプに“マッドクレイドル”による対空を連続で決めると、立ち回りでは“アナイアレイトソード”や“ヘカトンケイル”で体力を削り徐々にジョニィ“G”を追い詰めていく。

一方のジョニィ“G”も、中盤には“EXG・スマッシュ・アンダー”の差し込みからVトリガーI“マキシマムプレジデント”を発動してチャンスを作る。しかし、続く“起き攻め”でコマンド投げ“G・インパクト”を選択したものの、この読み合いを制することができずsako“セス”を取り逃してしまい逆転に失敗。そのまま試合はsako“セス”のペースで進み、sakoが1試合目を先取する。

苦しい展開となってしまったジョニィ“G”だが、2試合目に入っても決して焦ることなく地上戦を展開。第1ラウンド中盤にコンボから画面端での起き攻めチャンスを獲得すると、ここで続けざまに“G・インパクト”を通し一気にラウンドを獲得。1試合目の空振りに物怖じせず強気な読み合いで流れをつかみ始める。

依然として試合の流れは、sako“セス”が主導して2ラウンド目を取り返す。その後の第3ラウンドも、ジョニィ“G”は中盤までに大きく体力を奪われ、残り体力僅かまで追い込まれてしまうが、中盤には立ち強パンチのガードの上から強引にVトリガーI“マキシマムプレジデント”を発動。無理やり近距離の読み合いに持ち込むと、ここで投げの対となる立ち強パンチをヒットさせ、逆転のチャンスを獲得。続く“起き攻め”ではsako“セス”のセットカウント優位を活かした“マッドクレイドル”による割り込みを連続で捌き、ギリギリのところからの大逆転に成功。絶体絶命の状況から試合をイーブンに持ち込んだ。

劇的な逆転を見せたことで、試合の流れはジョニィ“G”に傾くかと思われた。しかし、そこは歴戦の猛者であるsako“セス”が、素早く気持ちを切り替えることで対応する。3試合目でsako“セス”はこれまでの対応型ではなく攻めにシフト。これで勢いを作ろうとするジョニィ“G”に対して、先手を取ることに成功。体力を先行すると、立て続けに攻めることでジョニィ“G”を受けにまわらせ、ジョニィ“G”が得意とする形を作らせないまま第1ラウンドを獲得する。

これで再び苦しい展開となったジョニィ“G”は、第2ラウンド中盤で体力リードされた状態から、再びVトリガーI“マキシマムプレジデント”を発動。2試合目と同様に近距離戦で打撃と投げの読み合いに持ち込むも、ここでは立ち強パンチをガードされてしまい攻めの勢いが失速。終盤には、再度読み合いに持ち込み渾身の“G・インパクト”を選択するも、流れを引き寄せたsako“セス”の前には通じず無念の空振り。最後は、sako“セス”がその空振りの隙を逃すことなく反撃を決めてフィニッシュ。一時は大逆転を許したsako“セス”だったが、終始立ち回りを優位に進めることで自分のペースを維持し、バトルカウント“2-1”で先鋒戦を制した。

・中堅戦:ももち 対 ネモ

sakoが先鋒戦を制したことで、実に第6節以来のポイント獲得となったネモオーロラ。それに続く中堅戦は、ももちのセスとネモのユリアンというリーダー同士の対決となった。

この二人は第1節の大将戦でもぶつかっており、その時は使用キャラクターも同様の状態でネモのユリアンがストレート勝利。ももちはコーリンがBAN対象となったためこの試合ではセスを起用となったが、セス単体の戦績では4戦3勝とネモ以外には勝利しているため、ここでリベンジを果たしたいところ。

対するネモは、事前の意気込み通りキチパを大将に任せ、自身を中堅戦に起用。sakoのメナトがBAN対象となったことで、メインキャラクターのユリアンでももちのセスに立ちはだかることとなった。

ももち“セス”はこの試合でVスキルに“丹田ブースター”、Vトリガーに“丹田イグニッション”を選ぶというどちらも前半戦から変える選択肢を取った。

1試合目では、序盤にももち“セス”が体力を先行するものの、中盤にはネモ“ユリアン”がVトリガーI“エイジスリフレクター”を対空に使いつつ攻めのチャンスを形成。加えて、EXゲージを温存することでVトリガーI“エイジスリフレクター”を使い切った後にも、プレッシャーを残す優れた試合運びを見せる。

対してももち“セス”は、序盤のリードを冷静な立ち回りと状況判断で維持。リードした状態で時間を使うことでネモ“ユリアン”の攻めを誘い、攻めのきっかけとしてEXゲージを使わせて逆転手を狭め、最後は“置き技”のしゃがみ中パンチを上手くヒットさせて第1ラウンドを先取する。

ネモ“ユリアン”の攻めをしのぎ切ったももち“セス”は、続く第2ラウンドから徐々に自分が得意な展開を作っていく。ネモ“ユリアン”の“クォーラルキック”を、巧みな距離調節で空振りさせてしゃがみ中パンチで“差し返す”と、その後の“起き攻め”を投げ、打撃と連続で決めて画面端へ追い詰める。

ももち“セス”は、この“起き攻め”の打撃からのコンボでネモ“ユリアン”をスタンさせることができたものの、ここでわざとスタン直前で止めて攻めを継続。これによりネモ“ユリアン”にVリバーサル“アンガースナップフィスト”を使わせることに成功し、VトリガーI“エイジスリフレクター”を使わせないことでラウンドを連取。理想的な試合展開で1試合目を先取した。

良い形で1試合目を取ったももち“セス”は、2試合目ではさらにその調子を上げていく。第1ラウンドでは自身の守り主体のスタイルを逆手に取り、開幕から前ジャンプで仕掛けるペースチェンジ。相手の意識の先を行くこの切り替えが功を奏し、ネモ“ユリアン”の飛び道具“メタリックスフィア”に上手くかみ合う形となり、大きなリードを獲得。中盤にはネモ“ユリアン”に逆転されてしまう瞬間があったものの、近距離の読み合いを制しつつ、VトリガーI“丹田イグニッション”による高火力を発揮することで、第1ラウンドを獲得。ペースを相手に渡すことなくマッチポイントへリーチをかける。

対するネモ“ユリアン”はこの劣勢に対し、一度リズムを整えようと“メタリックスフィア”やしゃがみ中パンチの牽制を見せるものの、それらが尽く裏目になってしまいますます相手の術中に嵌ってしまう。

試合はそのままももち“セス”のペースで進むと、中盤にはネモ“ユリアン”が画面端に追い詰められた状況ながらも上手く打撃技をヒットさせ、VトリガーI“エイジスリフレクター”を発動。位置を入れ替えて逆に画面端へ追い詰めることに成功。しかし、ももち“セス”の強固な守りの前には決定的な一打を決めることができない。

ネモ“ユリアン”の渾身の逆転手を凌ぎ切ったももち“セス”は、万全な体制でVトリガーI“丹田イグニッション”を発動させると、最後はネモ“ユリアン”の果敢な前ジャンプに対し“EXマッドクレイドル”から“マッドスピン”へ繋ぐ高火力コンボを決めてフィニッシュ。キャラクターのポテンシャルと自身の持ち味を上手く織り交ぜて試合を圧倒したももち“セス”が、バトルカウント“2-0”でリーダー対決となった中堅戦を制した。

・大将戦:藤村 対 キチパ

第9節最後の戦いは藤村の春麗とキチパのザンギエフという組み合わせの大将戦。モモチスプラッシュは、ここまで苦戦しているものの本来であればエースとしての実力十分である藤村に大将戦を託すことに。

対するネモオーロラは、前半戦でザンギエフをBAN対象とされながらも勝ちを重ねたキチパのポテンシャルを信頼。キチパ本人としても、ザンギエフの起用ではなかなか成績が振るわないため、何としてもここで勝ちたいという意気込みを見せた。

春麗とザンギエフの組み合わせでは、一発のチャンスを狙うザンギエフに対し、それをさせまいと捌く春麗という比較的わかりやすい構図。お互いのキャラクターが自分の形をどれだけ上手く作れるかがポイントとなる。

1試合目第1ラウンドは、まず立ち強キックによる牽制で藤村“春麗”が初手を取るも、藤村“春麗”のVスキルI“鸞脚(らんきゃく)”に対し、対空で“ダブルラリアット”を決めたキチパ“ザンギエフ”がいきなり爆発。“起き攻め”にコマンド投げ“スクリューパイルドライバー”を2連続で決めると、続く“起き攻め”では弱攻撃をガードさせてから再度“EXスクリューパイルドライバー”。3連続の投げで一気に藤村“春麗”をスタンさせ、これぞザンギエフという豪快さで第1ラウンドを先制する。

いきなり勢いに飲まれてしまった藤村“春麗”だが、続く2ラウンド目では冷静な立ち回りと的確な“ヒット確認”で試合を主導。リーチの長い通常技で地上戦を制圧すると、キチパ“ザンギエフ”の前ジャンプには無理に対空せず、前ダッシュで裏に回って反撃を決める対策を披露。これで少しずつダメージを重ねていくと、ラウンド終盤にはVトリガーI“サイクロンラリアット”の圧力でラインを上げるキチパ“ザンギエフ”に対し、一瞬のスキを突く立ち強パンチの差し込みからクリティカルアーツ“鳳翼扇”を決めてラウンドを取り返す。

立ち回りではやや後手に回ってしまうキチパ“ザンギエフ”は、第3ラウンド序盤に前ジャンプ弱キックをガードさせてからいきなりクリティカルアーツ“ボリショイ・ロシアン・スープレックス“を決める大胆な判断。これで大きな体力リードを作ることにより、立ち回りでペースを握ろうとした形だ。

しかし、藤村“春麗”はこのビハインドにも動揺することなく、これまでと同様立ち強パンチや立ち強キックを使った中距離戦を展開し、徐々に体力差を縮めていく。キチパ“ザンギエフ”もこの動きを受けてVスキルI“アイアンマッスル”で相手の攻撃を受け止めつつ反撃を狙うものの、先にダメージを負っていた藤村“春麗”は立ち強パンチがVスキルI“アイアンマッスル”で受けられたのを確認してからVトリガーII“気功掌”を発動。この好判断により、キチパ“ザンギエフ”に大ダメージを与えつつスタンさせると、続くコンボも最大火力を発揮するルートを選択して約5割の体力を奪いK.O。藤村らしい素晴らしい“リーサルコンボ”の判断で1試合目を先取する。

1試合目を良い形で終えた藤村“春麗”は、2試合目も継続して地上戦を制圧し試合の展開を主導。“差し込み”や“差し返し”、“置き技”といった地上戦のお手本ともいえる動きで被弾を最小限に抑えつつダメージを積み重ねていく。

第1ラウンド中盤には、キチパ“ザンギエフ”が藤村“春麗”の立ち強パンチに対して“置き技”の弱パンチから“サイクロンラリアット”で迎撃したのを皮切りに攻勢に出るも、続く読み合いではキチパ“ザンギエフ”の前のめりな意識を汲み取って無敵技“EXスピニングバードキック”で対応。一度の判断ミスがラウンドを落としてしまう緊張感の中で、藤村“春麗”は集中力を切らすことなく相手の動きに対応しラウンドを獲得する。

後がなくなったキチパ“ザンギエフ”は、立ち回りの時間を減らすことが打開のポイントと判断し、第2ラウンドでは開幕から前ダッシュからの“EXスクリューパイルドライバー”や“シベリアンエクスプレス”といったより大胆な動きを展開。これが功を奏してキチパ“ザンギエフ”がダメージレースを先行すると、持ち前の体力の多さを活かした立ち回りを展開することに成功。終盤にはこれまで対処されてきた前ジャンプを通し、続く近距離の読み合いで“EXスクリューパイルドライバー”を決めてK.O。ここにきてようやく得意な形を展開してラウンドを取り返す。

徐々にキチパ“ザンギエフ”の圧力に押されつつある藤村“春麗”だが、終始地上戦を優位に進めていることで主導権は自分にあると判断。大味になる読み合いに付き合いすぎず、あくまで自分のペースを作ることに専念していく。第3ラウンド中盤では果敢に前ジャンプから攻めるキチパ“ザンギエフ”に対し、これまでの前ダッシュによる潜り抜けではなく“天空脚(てんくうきゃく)”による打撃で対空、続く攻めでは相手のお株を奪うように3連発の投げでキチパ“ザンギエフ”の体力を次々に奪っていく。

これで6割もの体力リードを作ると、そこから藤村“春麗”は本来の自分の形である中距離戦に移行。画面端に追い詰めながらもキチパ“ザンギエフ”の逆転力を最大限に警戒し、受けに回ることで、最後まで堅実な立ち回りを維持。最後は、冷静な判断を続けた藤村“春麗”が“置き技”の立ち強キックをキチパ“ザンギエフ”の接近に上手く合わせて決着。キチパ“ザンギ”の爆発力を前に一歩も退くことなく、真っ向からの地上戦で押し切った藤村“春麗”がバトルカウント“2-0”で重要な大将戦を勝利した。

・総評

先鋒戦ではsakoがベテランらしい見事な試合展開で勝利を収めたものの、続く中堅戦・大将戦ではモモチスプラッシュのベテラン二人が意地を見せてともにストレート勝利。モモチスプラッシュが前半戦のリベンジを果たした。

モモチスプラッシュは先鋒戦を落としてしまったことでマゴスカーレット同様にグランドファイナル進出への道が閉ざされてしまったものの、ここで藤村が持ち味を活かして勝利したのは嬉しいところ。残る第10節では4位のフードガイアとの戦いのため、そこを勝利して一つでも順位を上げていきたいところ。

一方のネモオーロラはここまで苦戦気味だったsakoが勝利したことで、第6節以降となるポイント獲得に成功したのはチームとしても喜ばしいところ。しかし、ネモやキチパといったこれまでポイント獲得に貢献してきたメンバーがやや一方的な形で敗れてしまったことは見逃せない部分。第10節の内容次第では順位の入れ替えがまだあるため、まだまだ予断を許さない状況だ。

対戦選手
(使用キャラクター)

勝敗

対戦選手
(使用キャラクター)

先鋒戦 ジョニィ
(G)
1-2 sako
(セス)
中堅戦 ももち
(セス)
2-0 ネモ
(ユリアン)
大将戦 藤村
(春麗)
2-0 キチパ
(ザンギエフ)
獲得ポイント 3 1

SECTION9 第9節振り返り

第9節ではトキドフレイム、マゴスカーレット、モモチスプラッシュの3チームが勝利。それぞれ3ポイントずつを獲得した。

この時点でトキドフレイムとウメハラゴールドは、グランドファイナルへの進出が確定。しかし、次点となる3位争いでは3位のネモオーロラと4位のフードガイアがともに1点ずつの獲得となりその差は4ポイントのまま。第10節でフードガイアがストレート勝利に成功し、ネモオーロラがストレート負けとなれば得失点の内容により逆転もあり得る状況である。

マゴスカーレットとモモチスプラッシュはグランドファイナル進出は叶わなくなってしまったが、残る第10節ではその3位争いを行っているネモオーロラ、フードガイアとの対決が決まっている。ともにこの最終盤にして調子を上げてきたチームであることから、グランドファイナル進出に向けた最後の壁としての活躍に期待したいところ。

今節での試合内容では、ここに来て大きく調子を上げた選手たちが圧倒する試合展開を見せたのが印象的。1ポイントの重みが各選手にのしかかる中、それを気にしすぎず目の前の試合に集中することで自身のポテンシャルを引き出していたように感じた。

今期SFLも気づけば次回が最後の第10節となる。最後まで戦い抜く選手たちがどのような面持ちで最終節を迎え、どんな試合展開を見せるのか。我々も最後まで気を抜くことなくその全てを見届けていこう。